2018歴史小説おすすめ人気ランキングTOP55!日本が舞台の傑作を厳選
映画やドラマの原作にも用いられる歴史小説ですが、長くて読みづらいというイメージが持たれやすい本です。しかし日本を舞台にした歴史小説は、その時代へと引き込んでくれる魅力があり、とても面白いです。そこで2018最新版の歴史小説おすすめ人気ランキングをご紹介します。戦国時代を題材にした名作から恋愛やサスペンスの要素がある傑作まで、多彩なジャンルを含む読書家おすすめのランキングとなっています。
目次
歴史小説おすすめ人気ランキング【2018年最新版】
歴史小説の面白い名作の数々
しかし長くて読みづらいというイメージを持たれやすくもあります。そこでこちらの記事では、絶対に面白い2018年最新版の歴史小説おすすめ人気ランキングをご紹介します。
戦国時代・恋愛・サスペンスなど色んなジャンルがある
読むこみたくなる要素が満載
歴史小説を読むと、昔の暮らしや歴史の流れを知ることができ、その時代を生きた人たちの思いを深く知ることができます。
小説としては異彩で、色んなジャンルを楽しむことができるのも魅力のひとつです。
戦国時代を描いた名作や、物語に引き込む恋愛やサスペンスが盛り込まれた傑作など、種類は様々です。それらのジャンルはエンターテインメントとしてはもちろん、歴史書として読んでも面白いです。
日本が舞台の傑作を厳選してご紹介
次の2018年最新版ランキングでは、日本を舞台にした作品を厳選してまとめました。タイトルをよく知られた名作ばかりでなく、初心者でも読みやすく読書家も納得できる傑作などの最新情報を盛りだくさんでご紹介します。それではランキングスタートです!
歴史小説おすすめ人気ランキング55位~31位
55位:銀二貫
商売をテーマにした歴史小説「銀二貫」
あらすじ
少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていきます。厚い人々に支えられ、新たな寒天作りを志した矢先、またも大火が大坂の町を焼き払ってしまいます。
おすすめポイントは?
武士の子だった主人公が親を亡くし、買われたことを境に困難にぶつかりながらも大阪商人として成長していく姿は、サクセスストーリーとして読むにも面白い内容となっています。人情味あふれる作品で、笑えるのにほろっと泣けます。
54位:哄う合戦屋
北沢秋のデビュー作となった歴史小説「哄う合戦屋」
あらすじ
戦国時代ジャンルの人気エンターテインメント小説
天文18年、甲斐と越後に挟まれた中信濃は、守護代の小笠原長時をはじめ多くの豪族が独立して反抗を繰り返し、統一が遅れていました。
その中信濃の横山郷を治める豪族・遠藤吉弘のもとに、天才軍師の石堂一徹が流れ着きます。
一徹に担がれた吉弘は急速に勢力を広げていきます。しかし吉弘が一徹の心の奥底に潜むものに気付いた時、歯車が狂い始めます。そんな中、甲斐の武田が雪解けを待って中信濃に侵略してくるという情報が入ってきました。
おすすめポイントは?
特に主人公のキャラクター性が良く、戦上手でありながら天才ゆえの孤高さと現代人が理想とする優しさを併せ持ち、読者の共感を呼びます。「大声でどっと笑う」という意味の「哄う」がタイトルに用いられている意味が分かるラストも必見です。
53位:天璋院篤姫
宮尾登美子の代表的歴史小説「天璋院篤姫」
あらすじ
大奥を統べる強き女性の半生を描いた名作
18歳で藩主・斉彬の養女となった篤姫は、薩摩島津家分家に生まれた学問好きな姫でした。
その才覚、器量を見込んだ斉彬は画策の末、篤姫を13代将軍・家定の正室として江戸城に送り込みます。
形ばかりの結婚に耐え、病弱な夫を支え将軍御台所として大奥3000人を見事に統べる篤姫。己の使命を果たそうと奮闘しますが、やがてその使命に秘められた陰謀の真実に気付いてしまいます。
おすすめポイントは?
自身が置かれた状況にめげることなく、持ち前の賢さと強さで前へと進んで行く篤姫の姿は現代の女性像に重なる部分があります。本当の幸せとは、自分らしく生き抜くことであると教えてくれます。
52位:天と地と
上杉謙信を描いた人気歴史小説「天と地と」
あらすじ
戦国時代の名将・上杉謙信の半生
越後国の守護代・長尾為景の子・虎千代は、出生の経緯から実子であるかを疑われ、父の愛情を受けることなく成長します。
そんな不遇な幼少期を過ごした虎千代でしたが、眼を見張るような聡明な少年に育っていきます。
しかし為景はその後も息子を疎んじ続け、ついには居城の春日山城から追い払ってしまいます。虎千代は養子に出されますが、忠臣・金津新兵衛や百姓出の娘・松江らに守られて武将の子として成長していきます。
おすすめポイントは?
女色を絶って毘沙門天に仕える長尾景虎の周りに登場する女性たちが、景虎の人物像を色づけています。義を貫く景虎の生き様と、最愛の女性・乃美との不器用な恋愛模様に引き込まれます。
51位:炎環
永井路子の名作歴史小説「炎環」
あらすじ
鎌倉幕府の成立や武士と呼ばれる者たちの台頭といった動きの裏には、彼らの死にもの狂いの情熱と野望が激しく燃え盛っています。鎌倉武士たちの生き様を浮き彫りにした、第25回直木賞受賞作です。
おすすめポイントは?
4人の物語が1つの大きな物語として収束していくので、鎌倉時代というひとつの歴史を様々な視点で見ることができます。脇役たちにスポットを当て、この濃密な時代をより鮮やかに表現しています。
50位:天地明察
冲方丁初の歴史小説「天地明察」
あらすじ
改暦の実行者として選ばれた渋川春海は、碁打ちの名門に生まれながらも己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していました。改暦の総大将として「天」に挑むことになった春海ですが、それは想像を超える苦悩の始まりでした。
おすすめポイントは?
数学にロマンを感じられておすすめ
第31回吉川英治文学新人賞と第7回本屋大賞を受賞し、映画化もされた人気歴史小説です。
暦の改暦という大業を軸に、政治・経済・文化・宗教を巻き込んだ壮大な物語となっています。
算術を通して主人公の心に生まれる、憧れや羨望、嫉妬といった入り混じる感情は、何かに夢中になったことのある人なら共感できるでしょう。それと同時に数学に興味のない方もロマンを感じるはずです。
49位:会津執権の栄誉
オムニバス形式の歴史小説「会津執権の栄誉」
あらすじ
会津の名族・芦名家を巡る短編集
400年の長きにわたり会津を治めてきた芦名家でしたが、十八代目当主が家臣の手にかかって殺されたことから男系の嫡流が断たれてしまいます。
それにより常陸の佐竹義重の二男・義広が婿養子として芦名家を継ぐことに決まりました。
芦名家譜代の家臣たちは血脈の正当性なき家督相続に動揺し、義広が引き連れてきた佐竹の家臣団との間に、激しい軋轢が生じます。そんな中、奥州統一を企てる伊達家の新当主・伊達政宗が戦いを仕掛けてきます。
おすすめポイントは?
戦国時代ジャンルですが戦いに重きを置くのではなく、人間ドラマに注力しているのも特徴です。どの短編も面白いので、歴史小説が苦手な方でも入り込める傑作となっています。
48位:新選組血風録
新選組人気の先駆けとなった歴史小説「新選組血風録」
あらすじ
新選組として生きた男たちの力強い物語
勤皇か佐幕か、血なまぐさい抗争に明け暮れる維新前夜の京都に、その治安維持を任務として組織された剣客集団、新選組。
そこには隊長・近藤勇、副長・土方歳三をはじめ、「誠」の旗印に参集した熱血の隊士たちがいます。
死と隣り合わせの日常の中でも、男たちは実に人間くさく精一杯に生きています。動乱の世をそれぞれの夢と野心を抱いて白刃とともに生きた男たちの群像を、歴史小説第一人者が鮮烈に描く快作です。
おすすめポイントは?
色々な角度から見ることで、新選組の実像をとらえることができます。特に沖田総司が魅力的で、敏腕剣士としての総司を再認識できる「菊一文字」や、「沖田総司の恋」のようにほっと息をつける恋愛ジャンルの物語もあります。
47位:義経
見たことのない義経像が描かれる歴史小説「義経」
あらすじ
幾多の輝かしい武功をたて、突如英雄の座に駆け昇りはしたものの、兄の頼朝に逐われて非業の最期を迎えてしまいます。義経の数奇なその生涯を生々と描き出した傑作長篇小説です。
おすすめポイントは?
戦にのみ才を持つ義経と、世渡り上手な頼朝の報告役・梶原景時という対照的な2人の関係性も、物語のスパイスとなっていて面白いです。司馬遼太郎にしか書けない新しい義経を知ることができます。
46位:楠木正成
太平記シリーズのひとつの歴史小説「楠木正成」
あらすじ
街道を抑え流通を掌握しつつ雌伏を続けた一介の悪党。彼は己が自由なる魂を守り抜くため、倒幕の機熟するにおよんで草莽のなかから立ち上がり、寡兵を率いて強大な六波羅軍に戦いを挑みます。
おすすめポイントは?
そんな正成のエネルギーが文章からありありと伝わってきます。また正成と対する敵方たちの持つ正義も描かれており、どちらも魅力的だからこそ両者がぶつかる場面が大いに盛り上がりを見せます。
45位:壬生義士伝
新選組で庶民の心を失わなかった男の歴史小説「壬生義士伝」
あらすじ
新選組に加わった吉村貫一郎を描く
慶応四年一月。鳥羽・伏見の戦いの大勢は決し、幕軍は潰走を始めていました。
そんな中、大坂の盛岡藩の蔵屋敷に、かつて盛岡藩を脱藩し、新選組の隊士となった吉村貫一郎が満身創痍で紛れ込みます。
保護を求める吉村に対し、蔵屋敷差配役であり吉村の旧友であった大野次郎右衛門は冷酷にも彼に切腹を命じます。それから時は流れ、大正4年。北海道出身の記者が、吉村を知る人々から聞き取り調査を行なっていました。
おすすめポイントは?
新しい武士のカタチを知れておすすめ
新撰組の中でもあまり知られていない吉村貫一郎にスポットを当てた歴史小説です。
新聞記者の語りと吉村の回想録、その他の関連人物の語りによって、吉村貫一郎という戦士の生涯が明らかになります。
守銭奴のイメージがある吉村がお金を掻き集める真の目的を知ると、涙が止まりません。その生き様は女々しいのにどこか清冽で、日本の武士の概念を塗り替えるでしょう。
44位:一夢庵風流記
人気漫画の原作となった歴史小説「一夢庵風流記」
あらすじ
戦国時代傾奇者の生き方を描く名作
戦国末期、天下の傾奇者として知られる男がいました。その名を前田慶次郎といい、派手な格好と異様な振る舞いで人を驚かすのを愉しんでいます。
巨躯巨漢で、一度合戦になるや朱色の長槍を振り回し敵陣に一人斬り込んでいく剛毅ないくさ人です。
当代一流の風流人でもある慶次郎は、何より自由を愛するさすらい人でもありました。故あって、妻子を置き旅に出た男の奔放苛烈な生き方を描く時代長篇です。
おすすめポイントは?
男性が惹かれる男性像が描かれていておすすめ
気漫画「花の慶次~雲のかなたに~」の原作で、戦国時代末期を豪快に生きた前田慶次郎を描いた歴史小説です。
周囲に理解されなくても己を貫く生き方は、同性が憧れ心惹かれるでしょう。
天下人の秀吉や叔父の前田利家、さらに朝鮮人に対して自由に振舞い、意地を張り通す姿は痛快で面白いです。また、傾奇者同士の秀吉と慶次郎の対面も見ものです。
43位:新書太閤記
豊臣秀吉を描く歴史小説「新書太閤記」
あらすじ
庶民の中に根差した男の出世譚
木下弥右衛門は足軽ながら織田信秀の家中でしたが、戦で不具の身体となり、今は百姓に身を落としています。
期待をかけていた息子の日吉は、極貧生活が祟ってか、小柄で奇異な猿顔で、ハナタレの腕白坊主でした。
日吉が8歳の時に弥右衛門は病死し、母は貧乏所帯を立て直すために再婚するも、その義父から目の仇にされた日吉は奉公に出されてしまいます。職を転々とする中、信長こそ主人と奉るべき人だと信じ、身一つで直訴するのでした。
おすすめポイントは?
仕事の取り組み方が学べておすすめ
持ち前の忠実さを武器に出世街道を突き進んできた豊臣秀吉を題材にした歴史小説です。
出世の道を歩みながらも、その人生にはいつも庶民的な空気があり、親しみやすさを覚えます。
世渡り上手で、気難しい信長を不快にさせずに物事を進めていく姿には、現代の仕事や上司との向き合い方に通じるものがあります。母親と妻への愛情や、家臣や農民への優しさも鮮明に描かれています。
42位:赤ひげ診療譚
山本周五郎の代表的歴史小説「赤ひげ診療譚」
あらすじ
貧しく蒙昧な最下層の男女の中に埋もれる現実への幻滅から、登は尽く赤ひげに反抗しますが、その一見乱暴な言動の底に脈打つ強靱な精神に次第に惹かれてゆきます。傷ついた若き医生と師との魂のふれあいを描く快作です。
おすすめポイントは?
医療を通じて、彼らがそのような病状に陥った理由をひも解くサスペンス要素もあります。また、去定と登が出会ったことで互いに影響し合い、心の成長と変化を遂げていく様子も楽しめます。
41位:信長死すべし
本能寺の裏側を見る歴史小説「信長死すべし」
あらすじ
そして「信長を粛正せよ」という重大な勅命が下されます。本能寺の変まで残り38日。明智光秀をはじめ、信長を取り巻く人々の動きから、本能寺の変を炙り出す歴史巨編です。
おすすめポイントは?
珍しくない題材ですが、本作ではあえて新しい帝の陰謀という基軸を入れています。心理描写の巧みさにより、明智光秀の三日天下をより人間くさく、切なくも説得力あるエピソードに仕上げています。
40位:影武者徳川家康
家康の影武者説を納得させる歴史小説「影武者徳川家康」
あらすじ
徳川陣営は苦肉の策として、影武者・世良田二郎三郎を家康に仕立てます。しかしこの男が只者ではなく、かつて一向一揆で信長を射った「いくさ人」であり、10年の影武者生活で家康の兵法や思考法まで身につけていました。
おすすめポイントは?
歴史書からの引用や解説が取り入れられ、物語に一層現実味が帯びています。複雑になっていく展開に影武者としてどのように切り抜けていくのか、サスペンスジャンルとしての楽しみもあります。
39位:忍びの国
伊賀一の忍びを描いた歴史小説「忍びの国」
あらすじ
伊賀一の忍者の死闘を描く傑作
忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者で、女房のお国の尻に敷かれています。
お国に稼ぎの少なさを咎められた無門は、100文の小銭欲しさに2年ぶりに敵の伊賀者を殺めます。
それを皮切りに戦国大名不在の国・伊賀国に織田軍が攻め込みます。「その腕、絶人の域」と言われる無門はお国を連れて敵前逃亡をはかることに。全く新しい歴史小説と言える圧倒的快作です。
おすすめポイントは?
描写は少ないのに読者に容易にその光景をイメージさせることができるのは、作者の筆力のおかげです。スリリングな展開から無門の心の移り変わりまで、読者を惹きつける要素満載です。
38位:ぼんくら
町人の微妙な身分の違いを取り上げた歴史小説「ぼんくら」
あらすじ
謎の失踪事件を追う歴史ミステリー
「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」―江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺されました。
その後、評判の良かった差配人が姿を消し、3つの家族も次々と失踪してしまうという事態に。
面倒くさがりの昼行灯、南町奉行所同心・井筒平四郎がこのことに疑問を持ち動き出します。甥の弓之助、おでここと三太郎、本所元町の岡っ引き政五郎らの協力を得て東奔西走し謎を追います。
おすすめポイントは?
長屋で起きた出来事を、それぞれ中心となる人物に焦点を当てつつ短編として描いています。しかしそれらはすべて伏線で、長編のサスペンスジャンルへと変化していくのも面白いところです。
37位:梟の城
忍者の戦国時代の生き様を読む歴史小説「梟の城」
あらすじ
復讐を果たそうとする忍者の物語
天正9年3月、織田信長により伊賀攻略が命じられ、伊賀は一夜にして滅ぼされます。
生き残った忍者の葛籠重蔵は御斎峠を根拠にして、たまに京に出て織田信長の身辺をうかがっていました。
本能寺の変により復讐を果たせなくなった重蔵のもとに、師の下柘植次郎左衛門が今井宗久からの秀吉暗殺の依頼を持ち込みました。復讐心を駆り立てられた重蔵はこの仕事を引受けることにします。
おすすめポイントは?
対照的な生き方の人間ドラマが共感できておすすめ
戦国末期を舞台に、忍者の葛籠重蔵とライバルの風間五平の生き様を描いた歴史小説です。
重蔵は忍者という過酷な生き方を続け、五平は武士としての出世を目指すようになります。
そんな対照的な生き方ををする2人ですが、葛藤したり、迷いつつ自分の目的に近づくという共通の姿は読者の共感を呼びます。戦国時代の複雑な人間関係や意外な心情も見どころです。
36位:たそがれ清兵衛
8人の癖ある剣の達人を描く歴史小説「たそがれ清兵衛」
あらすじ
冴えない下級武士が見せる活躍
下城の太鼓が鳴るといそいそと家路を急ぐ男は、「たそがれ清兵衛」と呼ばれています。
領内を二分する抗争をよそに病弱な妻とひっそり暮らしてはきたものの、お家の一大事には秘めた剣が鳴ります。
「祝い人助八」「ごますり甚内」「だんまり弥助」など、その風体性格ゆえに侮られがちな冴えない侍たち。普段は剣の腕を隠した彼らの意外な活躍を描く、痛快連作です。
おすすめポイントは?
男たちのギャップが格好よくておすすめ
優れた剣の腕を持ちながら、大人しく慎ましく暮らしている下級武士を描いた歴史小説です。
表題作の「たそがれ清兵衛」をはじめ、彼らは不名誉なあだ名を付けられ馬鹿にされています。
しかしその本領を発揮する姿は魅力的で、ギャップに惹きつけられます。豪快な武将の影に隠れた生活に密着した人情話や素朴な恋愛模様に、清々しさの中にも切なさが漂います。
35位:覇王の番人
本能寺の変の黒幕に迫る歴史小説「覇王の番人」
あらすじ
天下統一の夢を信長に託した光秀は、織田軍団の先頭に立って戦いの日々へと突き進んでいきます。しかしその思いは徐々に変わっていき、やがては打倒信長を目指すようになっていきます。
おすすめポイントは?
本能寺の変の裏側が新しい視点で描かれていておすすめ
本能寺の変で織田信長を葬った明智光秀と、その黒幕を描いた歴史小説です。
本作の光秀は裏切り者ではなく、周囲を思いやる善人という新しい視点が用いられています。
それと同時に自らの信念を貫く武士であり、信長の本質を見抜いて主君を倒そうと挑む生き様に力強さを感じます。忍びの小平太との生涯とアクションも、物語をより奥深くしています。
34位:沙門空海唐の国にて鬼と宴す
サスペンスが融合した歴史小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」
「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」の基本情報
・作者:夢枕獏
・出版日:2004年7月31日
・出版社:徳間書店、KADOKAWA
・購読可能サービス:Kindle、楽天Kobo、iBooks、GooglePlayブックス
あらすじ
空海を描く中国伝奇の傑作
804年、唐の長安に若き天才・空海と、盟友・橘逸勢が遣唐使としてやってきます。
その8月、長安の役人・劉雲樵宅に妖猫が現れ、はじめは予言を的中させるため便利に思われていました。
しかし次第に自分たちに不利な予言をするようになり、ついには皇帝の死を予言します。噂を聞いた空海と逸勢は、劉家を訪れ妖猫と対峙し、そこから唐王朝を揺るがす大事件にかかわることになります。
おすすめポイントは?
壮大なミステリー・サスペンスジャンルでおすすめ
日中合作映画として注目を集めた「空海―KU-KAI―美しき王妃の謎」の原作となった歴史小説です。
空海が唐に渡ったわずか2年の出来事を、17年もかけて書き上げたという超大作です。
妖猫との対峙をきっかけに大きな謎に挑むミステリーサスペンスで、長編ですが一気に読ませます。他者を魅了する空海の人物像や、逸勢との掛け合いも面白く、史実の勉強にもなります。
33位:花神
司馬遼太郎の歴史観を如実に表す歴史小説「花神」
あらすじ
村医から討幕軍の総司令官となった男の物語
日本第一の蘭学塾と名高い大坂の適塾に、村田蔵六なる風変りな男がいました。
無愛想で必要なこと以外は一切口を聞かず、たまに口を開いても出てくるのは喜怒哀楽の片鱗も見せない小理屈ばかりです。
しかし技術は高く、抜群の成績を修めて塾頭にまで取り立てられた秀才です。時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、郷里の長州藩へと取り立てられ、歴史の激流にのめりこんでいきます。
おすすめポイントは?
革命を成す生涯が彩り豊かでおすすめ
技術一つで革命を成し遂げた、村田蔵六もとい大村益次郎を主人公にした歴史小説です。
タイトルの「花神」とは「花咲か爺」のことで、蔵六が軍才で革命の花粉を日本中に広めたことを指しています。
争いごとを好まない小五郎に仕える蔵六は、マイペースで揺るがず、地味で付き合いにくいもののとても魅力的に描かれています。シーボルトの娘・イネとの恋愛模様も物語に彩りを添えます。
32位:利休にたずねよ
千利休を掘り下げる歴史小説「利休にたずねよ」
「利休にたずねよ」の基本情報
・作者:山本兼一
・出版日:2008年10月24日
・出版社:PHP研究所、文藝春秋
・購読可能サービス:Kindle、楽天Kobo、iBooks、GooglePlayブックス
あらすじ
迎えた切腹の日、妻・宗恩は利休の胸の奥には長年秘めた想い人がいるのではないかと問いかけます。利休は否定しますが、その懐には肌身離さず持ち歩いている緑釉の香合がありました。
おすすめポイントは?
叶わぬ恋から利休の情熱が見れておすすめ
茶人として優れた功績を多く残した千利休の、若かりし頃から死までを描いた歴史小説です。
戦国時代の血なまぐさい戦とは無縁の、静かな芸術である茶道が情緒的に取り上げられています。
侘び寂びという枯れた美しさが魅力の茶道ですが、その文化を広めた利休の情熱的な心情に胸を打たれます。日本の美を感じられて、茶道の知識がなくても世界観に引き込まれます。
31位:歳月
短くも激動の人生を送った男の歴史小説「歳月」
あらすじ
「乱世こそ自分の待ちのぞんでいたときである」と、藩の国政への参画と自分の栄達をかけ、藩の外交を担い、京へのぼります。そこで、卓抜な論理と事務能力で頭角を現していきました。
おすすめポイントは?
頭が切れ、何でも理詰めで追及する新平が周囲の人たちに受け入れられない様子は、重んじるものが異なる人との噛み合わない宿命を感じます。個性のぶつかり合いが面白い名作です。
歴史小説おすすめ人気ランキング30位~21位
30位:伊達政宗
伊達政宗の生涯を記した歴史小説「伊達政宗」
あらすじ
しかし奥羽にとってはその時がまさに戦国の最中であり、その騒乱の中、伊達政宗は奥羽米沢城に産声を上げました。激動の時代を生きた英傑・独眼竜政宗の生涯が綴られた歴史長編です。
おすすめポイントは?
野心をたぎらせていた若い頃から、人としての深みや厚みを増していった晩年まで、どちらも違う魅力を感じます。その歳の重ね方に、若い世代も熟年世代も学ぶ点があるでしょう。
29位:徳川家康
世界最大の長編小説に数えられる歴史小説「徳川家康」
あらすじ
動乱期の英傑が天下制覇の夢を抱く最中の誕生であり、弱小松平党にとっては希望の星でした。剛毅と智謀を兼ね備えて泰平の世を拓いた家康の生涯を映した歴史的名作です。
おすすめポイントは?
決して順風満帆とは言えなかった家康の天下統一は、現代人の成功のために学べる教訓がたくさんあります。「タヌキ親父」に例えられる家康のイメージが覆される数々の名言から励みを得られるでしょう。
28位:峠
無名だった人物を現代に知らしめた歴史小説「峠」
あらすじ
単なる知識を得るための勉学は一切せず、歴史や世界の動きといったものごとの原理を知ろうと努めていきます。そして、備中松山の藩財政を立て直した山田方谷のもとへ留学するため、旅に出ることにします。
おすすめポイントは?
河井は官軍にも賊軍にも属さず、自主独立を目指しました。目先の物事に囚われず、遠くを見据えて突き進んだ河井の生き方に引き込まれます。歴史の大きな流れも感じさせる作品です。
27位:孤宿の人
宮部みゆきの新境地を開いた歴史小説「孤宿の人」
あらすじ
優しく温かい井上家での生活になれた頃、井上家の長女・琴江が毒殺されます。折しも、丸海藩では流罪となった幕府要人・加賀殿が入領し、やがて不審な毒死や謎めいた凶事が相次ぐようになりました。
おすすめポイントは?
エンターテインメントとしての面白さはもちろん、ほうの無知ゆえの純粋さと、ほうを守ろうとする大人たちの姿に胸を打たれます。涙なしでは読めない傑作です。
26位:のぼうの城
和田竜のデビュー作でベストセラーの歴史小説「のぼうの城」
あらすじ
対する成田軍はわずか500であり、率いる城代・成田長親は領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」と呼ばれても泰然としている御仁です。大事な今日も農作業を手伝うべく城を出ているのでした。
おすすめポイントは?
癖のあるキャラクターが多く登場し、特に長親は不思議と周囲を魅了する人柄を持っています。名将と名高い武将たちとはかけ離れていながら、本当のリーダーシップのあり方を提示してくれます。
25位:荒神
怪獣を扱うアクション歴史小説「荒神」
あらすじ
そんな中、怪物の出現により、東北の小藩の山村が一夜にして壊滅します。永津野藩主の側近を務める曽谷弾正の妹・朱音は、村から逃げ延びた少年を助けますが、語られた真相は想像を絶するものでした。
おすすめポイントは?
サスペンスやホラーの要素が盛りだくさんで、怪物が人間を襲う理由や、2つの藩にまたがる因縁に関する謎も想像力を掻き立てます。存分に宮部みゆきワールドを楽しめます。
24位:蜩ノ記
かつての日本の価値観を記す歴史小説「蜩ノ記」
あらすじ
秋谷は7年前、前藩主の側室と不義密通を犯した廉で、家譜編纂と10年後の切腹を命じられていました。向山村に入った庄三郎は秋谷の清廉さに触れ、その無実を信じるようになり、秋谷の切腹阻止に乗り出します。
おすすめポイントは?
歴史小説らしい王道の固さがありながら読みやすい文体で、秋谷の心を映したように終始穏やかさが漂います。生き様もテーマになっており、覚悟を持って生きる登場人物に心が震えます。
23位:城塞
大阪城落城を描いた歴史小説「城塞」
あらすじ
名城・大坂城に拠り、配下に稀代の名将を抱えつつも数々の策略によって次第に追い詰められていく秀頼と淀君。大坂冬の陣・夏の陣のすべてが描かれた歴史大作です。
おすすめポイントは?
勝つことよりも自身の命を美しく散らすことを念頭に置いていた豊臣方の生き様と死に様は、現代人も魅了されます。それと同時に、命を惜しむようになった徳川方の思いにも共感できます。
22位:闇の狩人
2つの闇の世界が同居する歴史小説「闇の狩人」
あらすじ
いつしか弥太郎は香具師の元締に剣の腕を見込まれ、仕掛人として夜の江戸の街に暗躍していました。彼の身を案じつつその失われた過去を追って、弥平次の活躍が始まります。
おすすめポイントは?
盗賊も仕掛人も池波正太郎作品の代名詞ですが、それが1つになった本作はまた違った面白さがあります。密度の濃いストーリーと安定感のある文章で、爽やかな読後感を楽しめます。
21位:新史太閤記
外国人でも読める歴史小説「新史太閤記」
あらすじ
猿と呼ばれた少年の奮闘記
少年は矮小短躯で醜い面貌から、「猿」というみじめな名で呼ばれ周囲からいじめ抜かれていました。
しかし、湧き出る智恵と抜群の機転という武器があり、商人に憧れて故郷を飛び出します。
やがて才覚がものをいう渡世であることを知り、武士を目指すようになります。つてを頼り、織田家に奉公することが叶うと、欠員した足軽の名である藤吉郎を継ぐことになりました。
おすすめポイントは?
部下や仲間、正室・ねねの協力が記されており、個人の偉業ではなかったことが分かります。日本人が好む成り上がりの物語ですが、秀吉の陽気さがストーリーをより魅力的なものにしています。
歴史小説おすすめ人気ランキング20位~11位
20位:火喰鳥 羽州ぼろ鳶組
今村翔吾のデビュー作の歴史小説「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組」
あらすじ
そんな彼の元に出羽新庄藩から突然、壊滅した藩の火消組織再建を託されます。「ぼろ鳶」と揶揄される火消たちを率い、新庄藩火消として再び火事場に戻ります。
おすすめポイントは?
火消しには素人の彼らが源吾の指示のもと、それまで培った知恵と経験で火事に立ち向かう姿に胸が熱くなります。源吾と押し掛け女房の深雪との恋愛模様も面白いです。
19位:超高速!参勤交代
参勤交代をコミカルに描く歴史小説「超高速!参勤交代」
あらすじ
難題の参勤交代を実行する奮闘記
1万5000石の磐城・湯長谷藩はつい先ごろ参勤交代を終えたばかりです。
しかし藩に隠し金山嫌疑がかかり、老中から「五日以内に参勤せねば藩を取り潰す」と無理難題ふっかけられます。
8日はかかる道程を実質4日で走破しなくてはなりません。金も時間も人も足りない小藩は、殿様以下7名で磐城街道と水戸街道、山野を踏み越えて江戸城本丸へとひた走ります。
おすすめポイントは?
清々しくなるストーリーでおすすめ
映画脚本として第37回城戸賞を受賞し、同名映画も大ヒットを記録した歴史小説です。
弱小貧乏藩が難題を投げ出さず、たった8人で奮闘する姿は読者の心をスカッとさせてくれます。
藩主・内藤政醇の強さや人情に厚い人柄と、家臣の忠誠心に引き込まれます。テンポが良いので学生でも読みやすく、コミカルなだけでなくスリルも涙も詰め込まれた傑作です。
18位:真田太平記
真田家舞台の集大成と言える歴史小説「真田太平記」
あらすじ
試練を乗り越える真田家の勇姿
天正10年3月、織田・徳川連合軍によって戦国随一の精強さを誇った武田軍団が滅ぼされました。
武田家傘下の豪族だった宿将・真田昌幸は上田と沼田で孤立し、試練の時を迎えています。
武勇と知謀に長けた昌幸は、天下の帰趨を探るべく手飼いの忍びたちを使います。そして織田信長に一旦は臣従しますが、その夏またも驚天動地の事態が待ち受けているのでした。
おすすめポイントは?
またお江など草の者の策略や行動は、スパイ・サスペンスとしても読み応えがあって面白いです。手に汗握る忍びたちの戦いと攻防が迫力と臨場感たっぷりに描かれています。
17位:二千七百の夏と冬
人間の根源を描く歴史小説「二千七百の夏と冬」
あらすじ
古代人の人骨からその時代に迫る
2011年の夏、ダム建設予定地で、10代半ばと思われる縄文人男性の古人骨が発見されました。
さらにすぐ隣に、同じく10代半ばの女性と推定される渡来系弥生人の古人骨も発見されます。
2体は互いに向き合った姿で手を重ね、寄り添うように横たわっていました。この男女の間に何があったのか、新聞記者の佐藤香椰は次第にこの謎にのめりこんでいきます。
おすすめポイントは?
現代人が思い起こすべきテーマでおすすめ
現代の女性新聞記者の視点で、人類の起源となる縄文時代へ思いを馳せる歴史小説です。
壮大な歴史ロマンを描くと同時に、世界に渦巻く排外主義などの現代の課題にも深く切り込んでいます。
またお江など草の者の策略や行動は、スパイ・サスペンスとしても読み応えがあり面白いです。手に汗握る忍びたちの戦いと攻防が迫力たっぷりに描かれています。
16位:村上海賊の娘
戦国時代を生きた村上水軍の歴史小説「村上海賊の娘」
あらすじ
戦国時代の瀬戸内海が舞台
織田信長が京から西へと勢力を伸ばしていた戦国時代、瀬戸内では天下一の海賊王・村上武吉が勢力を張っていました。
信長の策で兵糧攻めの危機にあった本願寺は、海路での兵糧入れ支援を毛利家に願い出ます。
毛利は信長の勢力拡大を止め、自家の安泰を図るためにも支援に同意します。しかしそれには村上水軍の協力が必要のため、兵糧入れの成否は彼らに託されることになります。
おすすめポイントは?
自分のやりたいことにいつも真っ直ぐで、それに向かって命を懸けて突き進んでいく様は、現代の女性の背中を押してくれます。戦国時代ジャンルらしく、戦の荒々しさも健在です。
15位:蝉しぐれ
幼い日の恋心を題材にした名作歴史小説「蝉しぐれ」
あらすじ
剣と淡い恋と友情に生きた青年
牧文四郎は、小和田逸平や島崎与之助とともに、剣や勉学に励む毎日を過ごしています。
そんな中、父の助左衛門が藩の派閥の対立に巻き込まれ、切腹させられたことで、罪人の子と蔑まれるようになります。
一方、文四郎が淡い感情を抱いていたおふくは、江戸で藩主のお手つきとなります。おふくの子をめぐって、文四郎も派閥の対立と無縁ではいられなくなります。
おすすめポイントは?
歴史小説の恋愛ジャンル不動の名作でおすすめ
架空の海坂藩を舞台に、一人の武家の少年が青年に成長していく過程を描いた歴史小説です。
文四郎とおふくの切ない恋心を軸にした恋愛ジャンルであり、日本の生活を感じさせる不朽の名作です。
みずみずしい青春と風景を映し出す文体の美しさが魅力です。どんな苦境でも少年時代の友情や淡い恋心を忘れずに、困難に立ち向かっていく文四郎の姿に胸を打たれます。
14位:陰陽師
夢枕獏の人気シリーズの歴史小説「陰陽師」
あらすじ
安倍晴明は従四位下、大内裏の陰陽寮に属する陰陽師です。死霊や生霊、鬼などの妖しのもの相手に、親友の源博雅と力を合わせてこの世ならぬ不可思議な難事件に挑み、鮮やかに解決していきます。
おすすめポイントは?
随所にある古語から古き良き日本の美しい情景が読み取れる文体が魅力的です。妖怪退治のエンターテインメント性以上に、人としての在り方や言葉の大切さを感じさせてくれます。
13位:功名が辻
戦国武将とその妻の生涯を描く歴史小説「功名が辻」
あらすじ
伊右衛門は千代の励ましを受けて、功名を目指して駈けていきます。 戦国時代、夫婦が手を取り合ってついには土佐一国の大名の地位を得た山内一豊の痛快物語です。
おすすめポイントは?
女性が参考になる女性像でおすすめ
戦国時代から江戸時代初期を舞台に、一組の夫婦が土佐一国の主になるまでを描いた歴史小説です。
司馬遼太郎には珍しく女性の視点から書かれているので、女性にも読みやすくなっています。
千代の内助の功が発揮されており、その知恵や機転、一豊とのやりとりが楽しく面白いです。ユーモアの中にも生き抜く知恵が散りばめられ、妻や親の立場で参考になります。
12位:仕掛人・藤枝梅安
池波正太郎随一のハードボイルド歴史小説「仕掛人・藤枝梅安」
あらすじ
標的は常に、この世に生かしておいてはならない人間です。梅安は依頼者より殺しの依頼を受けると、表稼働の道具でもある鍼を武器に、何の痕跡もなく標的を暗殺していきます。
おすすめポイントは?
それでいて、自分の行ないを正義と信じつつも欺瞞に迷ったり怨みを晴らしたりと、人間味も感じさせます。ただひとりの仲間・彦次郎との友情も暗い物語に暖かさを添えています。
11位:宮本武蔵
屈指の剣豪の恋愛も紐解く歴史小説「宮本武蔵」
あらすじ
それから1年、又八の母・お杉と許嫁のお通が待つ郷里の作州宮本村へ、武蔵はたった一人で帰ってきます。剣の精進と魂の求道を通し澄明な境地へ達する畢生の代表作です。
おすすめポイントは?
剣の道を究めるまでの武蔵の成長、お通との恋愛の行方などが生き生きと表現されています。武蔵と同じ悩みを抱えた日が懐かしく思い出される、大人こそ読むべき傑作です。
歴史小説おすすめ人気ランキング10位~4位
10位:翔ぶが如く
日本が動いた明治維新の歴史小説「翔ぶが如く」
あらすじ
日本の存亡を賭けた抗争
明治維新とともに出発した新しい政府は、内外に深刻な問題を抱え絶えず分裂の危機を孕んでいました。
明治6年、不満はついに爆発し、西郷隆盛が主唱した「征韓論」が国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰していきます。。
維新の立役者である二人の指導者、西郷隆盛と大久保利通の友情と対立。征韓論から、西南戦争の結末まで新生日本を根底からゆさぶった、激動の時代を描く長篇小説です。
おすすめポイントは?
現在に続く日本の国家体制の成立について書かれているため、歴史を知ると同時に今と未来の日本について考えさせられます。また、人がどのように生き、どのように死ぬべきかを問いかけます。
ランキング10位の口コミ・評判
司馬遼太郎の小説「翔ぶが如く」では、西郷はほとんど描かずその周りを描いているだけなのだが西郷が浮き彫りになっていくという構造だった。考えてみれば西郷を描くのはそれが最適解なのかも。
— Yukihiro MIMURA (@mimura8322) October 13, 2018
2018年最新版ランキング10位となった「翔ぶが如く」は、主人公の西郷隆盛の描き方が興味深い作品です。周囲の人や情景を描くことで間接的に西郷隆盛の人物像を浮かび上がらせ、司馬遼太郎ファンにはたまらない傑作です。
9位:関ヶ原
戦国最大の合戦を描く歴史小説「関ヶ原」
あらすじ
そんな豊臣政権の隙をついて天下を取ろうと画策した徳川家康は、豊臣の家臣達を次々に仲間に取り入れ、天下を掌握しつつありました。そこで立ち上がる石田三成。1600年、天下分け目の戦が始まります。
おすすめポイントは?
石田三成と言えば嫌われ者で人望がない印象が色濃くあります。作中でも頭が固く鼻持ちならない官僚として描かれていますが、不器用ながら義を貫き通そうと奔走した姿は、胸に迫るものがあります。
ランキング9位の口コミ・評判
三成さんの命日に合わせて
— 森田恵奈 (@moritaenako1030) October 1, 2018
読了しました #関ヶ原 下巻
なんとも言えない寂寥感…
一人一人の武将たちの
過重でなく淡白でもない描き方
ほんとうに没頭して読みました📖
最後のシーンがたまらなく好きです#司馬遼太郎 先生 pic.twitter.com/qjxoiEmKzD
2018年最新版ランキング9位となった「関ヶ原」は、関ヶ原の戦いに関わった武将たちが多く描かれています。主役でない人物たちにも焦点が当てられ、多角的な視野で関ヶ原の戦いを見ることができるため、歴史好きにぴったりです。
8位:東天の獅子
明治時代の柔術家を主役にした歴史小説「東天の獅子」
あらすじ
当初はただの新興一流派だったものが、「講道館四天王」らが頭角を現し、隆盛への道をその手に引き寄せていきます。柔術から柔道へ―明治の武道界に起こした革命の物語です。
おすすめポイントは?
格闘技ファンでなくても面白い傑作でおすすめ
柔道という新たな武術の誕生に貢献した人々と、それにより現代まで残されてきた柔道の根幹に迫る歴史小説です。
柔道を守ることが日本という国自体を守ることだ、という認識の深い生き方に感銘を受けます。
戦国時代の人々とは違う命がけの闘いに情熱を燃やす若者たちの姿は、格闘技ファンはもちろん興味のなかった人までその世界に引き入れています。息使いが伝わるような迫力です。
ランキング8位の口コミ・評判
久しぶりに東天の獅子読んでるがやっぱ面白いなあ。古流武術の勉強にもなるし、柔道の歴史も知れるが、何より夢獏先生の文章表現が凄まじい。続編読みたいけど氏は複数連載書かれてるからなあ・・・・
— タンスにゴン太 (@okiraku_gonta1) October 2, 2018
2018年最新版ランキング8位となった「東天の獅子」は、戦闘シーンでの情景描写や心理描写の巧みさによって、読者を作中に引き込んでくれます。細かくリアルな表現ながらとっつきやすく、夢枕獏作品の初心者にも好評です。
7位:世に棲む日日
吉田松陰の生き方を学ぶ歴史小説「世に棲む日日」
あらすじ
この時期、骨肉の抗争を経て倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ松下村塾主宰・吉田松陰と、後継者たる高杉晋作がいました。維新前夜の青春群像を活写した怒濤の歴史長篇です。
おすすめポイントは?
無垢で頑固な性格の松陰と、その思念を継ぎつつ大胆な晋作とのギャップある生き方が十分楽しめます。今できることを前に精一杯生きることの素晴らしさを教えてくれます。
ランキング7位の口コミ・評判
世に棲む日日読んでいると、松陰の執拗に自身の正当化に拘るのに恐怖心覚えるけど同時にその強靭な思想理論にめちゃくちゃ惹かれるんだよ……全てが正しいと思わせてくれる…。故に、その思想に触れたことのない人達から見ると過激であって危険(実際そう。)
— 温谷しらす (@sirasunoyume) September 16, 2018
2018年最新版ランキング7位となった「世に棲む日日」は、特に前半の吉田松陰の姿が印象的です。吉田松陰の特異なカリスマ性に、高杉晋作のみならず読者も影響を受ける名作として人気です。
6位:国盗り物語
日本史実最大の謎に迫る歴史小説「国盗り物語」
あらすじ
戦国時代に国盗りを実現させた男の生き様
美濃のまむしと呼ばれた斎藤道三は、一介の浪人から一代で美濃の国主にまで上り詰めた、下克上の典型の人物です。
「国主になりたいものだ」と、さながら狂人の夢を現実に変えた松波庄九郎がその人です。
そしてその影響を受けた織田信長と明智光秀。戦国時代を生き、それぞれの「国盗り」を目指し実現した男たちの活躍を描いた壮大な歴史物語の緒編です。
おすすめポイントは?
緻密な戦略に基づき国盗りを目指す姿は、現代社会においても参考になります。道三のスマートな生き方が魅力的なだけに、老いてからの道三に感じる物悲しさも印象的です。
ランキング6位の口コミ・評判
国盗り物語読んでると、明智光秀にめっちゃ肩入れしちゃうよね。もう光秀さん主人公じゃん!ってくらい光秀さんの心理描写が細かい。司馬遼太郎の肩入れ感がめっちゃ伝わって来る。
— 右利き (@migino_12) September 8, 2018
2018年最新版ランキング6位となった「国盗り物語」は、織田信長を明智光秀の視点で描いています。それにより織田信長の人物像が際立つと同時に、明智光秀の心の内に触れることができて、歴史好きにも発見があるでしょう。
5位:剣客商売
多くのドラマ化がされて人気の歴史小説「剣客商売」
あらすじ
そんな彼が父の計らいで御前試合へ出場の機会を得、見事7人抜きの健闘を果たします。その矢先、身なりは良いが怪しき御仁から「ある者の両腕をへし折って欲しい」という頼みを持ちかけられます。
おすすめポイントは?
世間を知り尽くした世渡り上手な老剣士・小兵衛の近くで、大治郎が徐々に成熟していく様が見所です。ミステリーやサスペンス、アクションに恋愛と多彩なジャンルで惹き付けられます。
ランキング5位の口コミ・評判
池波正太郎さん
— 🎀春香🎀 (@harurun_ribbon) May 28, 2018
「剣客商売」
江戸後期のとある親子剣客の時代小説なんですけど、その親子に惹かれるんですよね
苦手な人でも今漫画連載中なのでそこから入ってもいいかも?
2018年最新版ランキング5位となった「剣客商売」は、圧倒的な実力を秘めながらも人間くさい父子が魅力的です。漫画から読み始めて小説を手に取った読者もいるようです。
4位:竜馬がゆく
日本の歴史小説界の金字塔とも言える傑作歴史小説「竜馬がゆく」
あらすじ
江戸の剣術修行や奥手だった青年時代、幕府の要職にある勝海舟と運命的な出会いなど、維新回天の立役者となった坂本竜馬の生涯を記した歴史巨篇です。
おすすめポイントは?
幕末の動乱期を生きた男たちのロマンと人間的な魅力に今の日本人もわくわくするでしょう。また、竜馬と行く先々で彼に惚れる女たちとのやりとりや一途な想いから、恋愛ジャンルとしても楽しめます。
ランキング4位の口コミ・評判
#竜馬がゆく
— パパンダ -PAPANDA (@kaoboonio) October 12, 2018
現在の竜馬を形作った長い小説。
竜馬には諸説あるが、
この小説の面白さはその諸説に依らず面白い。
話だけを愉しめば、非常に面白い小説となるだろう。
最後の方の「竜馬がゆく。」は、何とも言えない気持ちにさせてくれる。#読書 #読了 #小説https://t.co/akneWKFZhm
2018年最新版ランキング4位となった「竜馬がゆく」は、歴史上の人物としてよく知られた坂本竜馬という人物の新しい面を見せてくれます。一番好きな小説として挙げる読者も多い作品です。
歴史小説おすすめ人気ランキング3位~1位
3位:鬼平犯科帳
池波正太郎最大の人気シリーズと言える歴史小説「鬼平犯科帳」
あらすじ
鬼平と恐れられた男の人情物語
「斬り捨て御免」を許可された幕府の火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵。その悪を許さぬ姿勢から、江戸の盗賊に恨みと恐れを込めて「鬼の平蔵」「鬼平」と呼ばれています。
しかし、その素顔は義理も人情もユーモアも心得た、懐の深い苦労人です。
そんな平蔵のまわりで起こる浮世の様々な出来事、そこにある人々の心。清濁併せ吞む鬼平と盗賊との死闘を描いた、スリルとサスペンスと江戸情緒あふれる、新感覚の歴史大作です。
おすすめポイントは?
平蔵は部下の協力を得て捜査を進めますが、その力を借りる対象には味方だけではなくかつての盗賊や密偵も含まれます。そうした人たちでさえ心酔し心服して共闘する平蔵の人柄に、読者も引き込まれます。
何度も読みたくなる面白さ
文字数は多くありませんが読み応えがあり、読書好きでなくても物語を深く味わうことができます。
エンターテインメント性が高いストーリーと、味と厚みのあるキャラクター性に、何度読んでも新鮮な気持ちで楽しめます。
テレビドラマとしても親しまれてきた小説ですが、残念ながら24巻まで出版されたところで作者急逝のため絶筆となっています。しかし、先の展開を想像しながら読むのも面白いでしょう。
ランキング3位の口コミ・評判
⑦鬼平犯科帳
— 笹木ぽげむた (@poge_sasaki) March 4, 2018
中二を引きずりファンタジーの海をフラフラしていた時に、「生身の男の色気」をぶつけてきた。「渋い」とはまた違う、匂い立つような男の色気。池波作品はご飯も美味しそうです。
2018年最新版ランキング3位となった「鬼平犯科帳」は、平蔵の持つ独特な色気が読者を魅了しています。美味しそうな食事や、恋愛ジャンルとしても楽しめる多彩さも魅力です。
2位:燃えよ剣
土方歳三に惹かれる歴史小説「燃えよ剣」
あらすじ
武州石田村の百姓の子「バラガキのトシ」は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげます。そして自身も思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆきます。
おすすめポイントは?
新選組という組織を強くするために自ら進んで嫌われ役に徹し、信念を貫き通した歳三の生き方に感銘を受けます。剣と共に生きて散った歳三とお雪との切ない恋愛模様も胸に迫ります。
純粋な命のやり取りが興奮を呼ぶ
新選組が生きた時代は、他人の命も自分の命も軽んじ、粗末に扱うのが当たり前の時代です。
たからこそ命がけで戦うことができ、その純粋な命のやり取りに読者は目が離せなくなります。
歴史を知らない人でも分かりやすく、特に重要な知識は作中にすべて書かれているため、事前知識がなくても読めます。基本的に現代語で書かれているため、誰でも楽しめるところに作者の力量を感じます。
ランキング2位の口コミ・評判
司馬遼太郎さんの誕生日って事で最初にハマったのが燃えよ剣ですね。上下巻で司馬さんの作品にしては、短いし幕末の新撰組及び土方の生き方をダイナミックに描いてる。個人的には竜馬がゆくより好きです。思想はどうあれ男が乱世にどう生きたかは燃えるね。#司馬遼太郎 pic.twitter.com/gNsaB3TEDU
— モンタナ (@PLFQNoroe5oP5Zs) August 7, 2018
2018年最新版ランキング2位となった「燃えよ剣」は、歳三をはじめ新選組の力強い生き方が興奮を誘います。現代の自身の人生と重ね合わせ、読者に活力を与えてくれます。
1位:坂の上の雲
司馬遼太郎渾身の名作歴史小説「坂の上の雲」
あらすじ
明治維新とともに成長した若者たちの記録
明治維新を成功させ、近代国家として生まれ変わった極東の小国・日本。
維新の成立と同時期に生を受けた若者たちは、国家の興亡を担わんという客気を胸に成長していました。
陸軍に入った秋山好古、その弟で海軍に入った秋山真之、真之の親友で文芸の道に入った正岡子規。旧伊予国松山出身のこの3人の若者も、昂揚の時代の中で一歩を踏み出そうとしていました。
おすすめポイントは?
明治初期の日本の実情をわかりやすく説明しており、教科書を読むように多くを知れます。かつての日本が持っていた美しさや勇ましさから、日本の在り方を考える機会ともなるでしょう。
彼らの持つ熱い心に触れると、時代は移り変わっても人の心の熱さは普遍であり、誰も操作できないものであることを感じさせます。青春を送る現代の若者たちにこそ読んでほしい名作です。
ランキング1位の口コミ・評判
「坂の上の雲」の最終巻を読んだ。兄、好古の最後で終わる。「奉天へ。ーー」と、うめくように叫び、昭和五年十一月四日午後七時十分に没した。この一行になぜか心動かされた。涙が滲む。明治の男たちとの旅の終焉だからか、司馬遼太郎が心血を注いだ「事実」と「言葉」に酔い続けているからなのか。
— 河内鏡太郎 (@caaut900) December 3, 2017
2018年最新版ランキング1位となった「坂の上の雲」は、明治時代を懸命に生きた男たちの姿に、作者・司馬遼太郎の気迫すら感じられます。彼の紡ぐ言葉に日本中の読者が酔いしれています。
じつは歴史小説が好きな経営者は多い
どうして経営者は歴史小説を好む?
過去の偉人たちの哲学から学べる
経営者の心を惹く偉人の生き様や信念
歴史小説は年代や性別に関わらず人気ですが、特に経営者にはビジネス書よりも歴史小説を好む人が多くいます。
その理由の1つには、過去の偉人たちの哲学から学べる点が多いということが挙げられます。
歴史小説の主役の偉人たちは、相当の哲学と信念を持っていたからこそ、大きなことを成し遂げてきました。その哲学を知る時に、同じく世の中に影響を与える経営者たちは心惹かれるのでしょう。
成功・失敗体験に共感できる
ビジネスもいつも上手くいきません。多くの経営者が、不安の中で成功と失敗を積み重ねながら前へと進んでいます。そうした点で歴史小説はビジネスと重なる部分が多く、経営者はそこから共感や励みを得ているのでしょう。
「世の中を変える」という体験を味わえる
ビジネスへの野望をイメージできる
歴史小説が面白い魅力には、異なる時代を生きた偉人たちに感情移入しながら読むことができるという点があります。
その中にはかつて偉人たちが成し遂げてきた「世の中を変える」という貴重な経験を追体験することも含まれます。
経営者もそれまでなかった新しいビジネスを切り開き、世の中をより良く変革させたいという思いは強いことでしょう。歴史小説を通して実現のためのセルフイメージを高めことができます。
偉人の行動から戦略を勉強できる
ビジネスにおいても、他社に勝つための自社の作戦として「戦略」という言葉が用いられます。この競争社会で勝ち残るために経営者が最も学びたいこの分野を、偉人の行動から学ぶことができます。
歴史小説おすすめ人気ランキングのまとめ
歴史小説はどれほど時代を経ても変わらない面白さがあります。これまで敬遠していた方も、この2018最新版のランキングを参考にぜひ歴史小説を読んでみてください。魅力にはまること間違いなしです。
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