CHAGE&ASKA人気曲ランキングTOP45!2018年のおすすめ名曲は?

CHAGE&ASKAの人気曲ランキングと言えば、懐かしいシングル曲に限らずアルバムもおすすめの名曲揃いとなっています。飛鳥涼の覚せい剤問題に前後して活動をストップしているチャゲアスは2019年のデビュー40周年を控えている2018年現在、なかなか活動再開の目途が立っていません。この記事ではCHAGE&ASKAの人気曲ランキングについて、魅力的な歌詞にも注目してくわしくご紹介します。

目次

  1. CHAGE&ASKA人気曲ランキング【2018】
  2. CHAGE&ASKA人気曲ランキング45位~36位
  3. CHAGE&ASKA人気曲ランキング35位~26位
  4. CHAGE&ASKA人気曲ランキング25位~16位
  5. CHAGE&ASKA人気曲ランキング15位~4位
  6. CHAGE&ASKA人気曲ランキング3位~1位
  7. 来年デビュー40周年!ファン待望の復活は可能か?
  8. CHAGE&ASKA人気曲ランキングTOP45のまとめ

CHAGE&ASKA人気曲ランキング【2018】

数々の名曲を世に送り出してきたCHAGE&ASKA(チャゲアンドアスカ)とは

CHAGE and ASKA

CHAGE and ASKA

・グループ名:CHAGE and ASKA
・結成日:???(1979年8月25日デビュー)
・グループメンバー:Chage(柴田秀之)、ASKA(宮﨑重明)
・主な活動:アジアのアーティストとして初めて『MTV Unplugged』へ出演(1996年)・日本人アーティストとして初めて韓国での大規模単独ライブ開催(2000年)
・所属事務所:ロックダムアーティスツ(2009年まで)
・所属レコード事務所:ユニバーサルシグマ(2009年まで)

福岡第一高等学校在学中に知り合ったChageとASKAはともに第一経済大学に進学し、別々のバンド仲間と「ポプコン」こと「ヤマハポピュラーソングコンテスト」へ出場しました。その際に関係者からのすすめで、一緒に活動することとなったのです。最初期には7人編成のバンドだったのですが、デビューは2人でということになり1979年8月25日にデビューシングルの『ひとり咲き』がリリースされました。

シングルアルバムから人気曲をランキング!おすすめ曲や懐かしい歌詞も!

インタビューに応えるチャゲアス

名曲揃いのチャゲアス

「チャゲアス」の愛称でも親しまれているCHAGE and ASKAにはシングル曲だけでなく、アルバム収録曲にも人気が高いたくさんの名曲があります。

中でも、デュオ名が「CHAGE&ASKA」表記で人気もピークに達していた当時の楽曲に思い入れがあるファンは2018年現在も少なくありません。そこで今だからこそ、改めておすすめすることのできる懐かしい人気曲ランキングについて味わい深い歌詞なども交えてご紹介します。

CHAGE&ASKA人気曲ランキング45位~36位

45位:はじまりはいつも雨

ASKAソロの名曲『はじまりはいつも雨』

ASKAソロの名曲

1991年3月6日にASKAのソロシングルとしてリリースされた『はじまりはいつも雨』は、ミリオンセラーとなった大ヒット曲です。

 

しかしながらCHAGE&ASKAとして同じ年にリリースされた『SAY YES』がさらなる大ヒットを記録したことから、ヒット曲としてはその影にかすんでしまった感もありました。

雨にちなんだ人気曲ランキングなどでは2018年現在もなおランキングされるほどの名曲ですが、実は「チャゲアスバージョン」もあるのです。「CONCERT TOUR 1992 “BIG TREE”」のステージでのみ披露され、CD音源にはなっていません。ツアーの様子を収録した映像作品である『CONCERT MOVIE GUYS』には、そのパフォーマンスが収録されています。

抒情的な「飛鳥涼フレーズ」の連続

『はじまりはいつも雨』の抒情的な世界

幻想的な雨と恋

『はじまりはいつも雨』の歌詞が紡ぎ出す物語は、雨模様の中で描かれる男女の恋です。

飛鳥涼による歌詞には、抽象的で聴き手に考えさせる部分も多々あります。あえて「雨」の単語を使っていない部分が、逆に印象的でもあるのです。

44位:夢

聴き手を幻想的な世界に引き込む『夢』

すべては夢か幻か

CHAGE&ASKAの名が世に知れ渡った1992年、ロンドンにおいてレコーディングされたアルバムである『GUYS』がリリースされました。

アルバム曲として収録されたChageの楽曲はアップテンポなナンバーの『CRIMSON』やバラードの『光と影』、さらに独特の雰囲気を持つ『だから…』などバラエティに富んでいます。そして『夢』もまた印象的な1曲であるのですが、実はわずかに15分程度で曲ができあがったというのですから驚きです。それでいて「Chage曲」の人気ランキングでは、上位に挙げられることも少なくありません。

夢のような時代だった?

バブル景気のような夢のような時代

夢の概念が真逆に

『夢』の歌詞はポジティブであったり希望が広がったりするようなものではなく、むしろ否定的なものであるようにも解釈されます。

 

「チャゲアス」としてブームをの中にあったCHAGE&ASKAはまさに「夢の中」のような環境にあり、Chageは俯瞰して冷静に見つめていたのかもしれません。

だけど夢さ(Is it a good dream?)僕は夢さ(Is it a bad dream?)
君も夢さ(Is it a good dream?)すべて夢さ(Is it a bad dream?)

実は現実がすべて夢であるのかもしれないと考えると、すべての概念は真逆です。Chageの投げかける歌詞の世界が聴き手を惑わせ、幻想的な世界へと引き込みます。この中毒性もまた、おすすめです。

43位:ripple ring

歌詞が合作された『ripple ring』

壮大なバラードナンバー

『ripple ring』は、1988年5月21日にリリースされたシングル作品において『ラプソディ』との「両A面」の楽曲として世に出ました。

 

Chageによる楽曲ですが作詞は「C&A」、つまりCHAGE&ASKAの共作としてクレジットされています。

『ripple ring』という楽曲は、Chageにとってメロディーを人々へ伝えたいという思いを強くするきっかけになったと語られています。ソングライターとしての転機になったと言うことができるとともに、チャゲアスにとってもそれ以前の楽曲群から独自の音楽世界を追求する道へと進む転換点になったところがあるでしょう。

愛することが世界を救う

年月を経て進化した『ripple ring』

年月を経ての進化

「ripple ring」とは日本語で「波紋」を意味していて、歌詞に登場する人物は恋人同士の男女です。

 

世界を平和にするためには、いちばん近くにいる人を純粋に愛することがまず大切であると歌われています。

それが世界中に広がっていけばそこに楽園のような理想郷があるということで、非常にスケールの大きなラブソングです。リリース後にしばらく披露される機会はなかったのですが、2004年の「CONCERT TOUR two-five」では久しぶりのパフォーマンスが観られました。さらに終幕直前には『ripple ring~Reprise~』として、大きく形を変えた楽曲としても再度披露されライブを印象付ける1曲となっています。

42位:ひとり咲き

デビュー曲『ひとり咲き』

懐かしいデビュー曲

『ひとり咲き』は、1979年8月25日にリリースされCHAGE and ASKAにとって原点となる記念すべきデビューシングルです。

 

キャリアを重ねサウンドが変化しても、定期的にステージで披露されてきたナンバーでもあります。

CHAGE&ASKAとなる前のチャゲアスはアーティスト表記が「チャゲ&飛鳥」であり、『ひとり咲き』はキャリアのスタートとなった1曲です。デビュー前年の1978年に音楽コンテストの「ポプコン」へ出場したチャゲ&飛鳥は入賞を果たしたものの、グランプリ獲得への強い思い入れがあり飛鳥涼は満を持して『ひとり咲き』を完成させました。

デビュー当時のチャゲアスを象徴する1曲

イメージを作っていた?飛鳥涼

懐かしいイメージは作られたもの?

デビュー当時のチャゲ&飛鳥には、フォークギターを手に熱く唄い上げるというイメージがありました。

 

歌詞にもそれは反映されていて、そういったところが懐かしいとする声も少なくありません。

 

ただ飛鳥涼は自分たちの名前を世に知ってもらうべく、世間の流行も意識してある程度意図的に「フォーク演歌」と称されることもあった初期の楽曲群を作ったところがありました。

『ひとり咲き』も歌詞の主人公である女性の一人称が「あたい」、二人称が「あんた」となっていて確かにどこか演歌調のところがあるかもしれません。結果的にデビュー曲から爆発的なヒットということにはなりませんでしたが、人気曲ランキングでも長く支持されるデビュー曲となり疑いなくCHAGE&ASKAの礎を築いた1曲でもあります。

41位:HOTEL

アップテンポナンバー『HOTEL』

勢いづくASKAのソングライティング

『HOTEL』はCHAGE&ASKAがデビューから10年を迎え、ちょうどデビュー10周年にあたる1989年8月25日にリリースされたアルバムである『PRIDE』に収録された楽曲です。

 

テンポ良い曲調でライブ映えするナンバーでもあるのですが、アルバム発売前後に敢行されたツアーである「CONCERT TOUR'89~10 years after~」以降はなかなか披露される機会がありませんでした。

1990年代に入って大ブレイクを果たし人気者となったCHAGE&ASKAですが、実は10周年の1989年頃にCHAGE&ASKAはピークを迎えていたとする声も少なくありません。ASKAによる楽曲である『HOTEL』は、マイナー調からスタートしてサビで明るいメジャー調になる流れが自然です。当時の勢いが、そのままソングライティングにも表れている感があります。

飛鳥涼が描く刺激的な大人の恋愛

世間が知るチャゲアスとちょっと違う?

『HOTEL』の歌詞は、まさにホテルで過ごす男女の時間を描いたものとなっていて刺激的です。

 

言葉選びから韻の踏み方までが、秀逸なものとなっています。

上質なラブソングの担い手といったチャゲアスのイメージとは少し違うかもしれませんが、それもまたおすすめです。2001年にはリメイクされたバージョンがシングル作品である『夢の飛礫』のリリースにともないカップリング曲として収録され、2002年のセルフカバー・アルバムである『STAMP』にも収められました。

40位:僕はMusic

25年目のあらたな姿が見えた『僕はMusic』

デビュー25年目のあらたな姿

『僕はMusic』は、2004年12月8日にシングル曲としてリリースされた楽曲です。

 

デビューからすでに25年というキャリアを数えていたCHAGE and ASKAですが、またあらたな一面を見せたナンバーとなりました。

2001年に4枚のシングルをリリースしたチャゲアスは2004年になって3年ぶりに『36度線-1995夏-』をシングルとして発売したのですが、原曲自体は1995年に制作されたものを再構築したものでした。『僕はMusic』は、久しぶりに旬なチャゲアスが表現された新曲となったのです。唄い出しからラップを彷彿とさせる曲調は斬新かつポップ、おしゃれなものでもあります。

「再会」によって生まれた作品

CHAGE&ASKAと松井五郎

「盟友」松井五郎との再会

『僕はMusic』の歌詞は、飛鳥涼と松井五郎とによる共作詞となっています。

 

松井五郎は、そのキャリアで2,000曲以上を手がけてきました。

日本を代表する作詞家である松井五郎のデビュー作が実は、CHAGE&ASKAが1981年に発売したセカンドアルバムである『熱風』のタイトル曲である『熱風』でした。

飛鳥涼による歌詞は元より解釈が難しいとされているところもあるのですが、『僕はMusic』の歌詞も名作詞家との共同作業による成果かまたなかなか難解です。

ですが他には見られないフレーズの数々が、楽曲を名曲にしているのかもしれません。

39位:SOME DAY

「Chageの音楽活動」の原点となった『SOME DAY』

「Chageの音楽活動」の原点

『SOME DAY』は、1989年10月21日にChageの立ち上げたバンドである「MULTI MAX」がデビューシングルとしてリリースした楽曲です。

元々はCHAGE&ASKAのアルバムである『PRIDE』に収録される予定だったところ、Chageが本格的に個人の音楽を追求するスタートとなる1曲に選んだのでした。名曲との評価が高く、飛鳥涼がその良さに嫉妬したとも言います。1990年にはライブで「チャゲアスバージョン」が披露され、その音源が1991年にリリースされた『太陽と埃の中で』のシングルにカップリングとして収録されました。

「いつか」が重なる

未来が見えなかったファンの救いになった『SOME DAY』

未来が見えなかったファンの救いに

人気と勢いが加速していたCHAGE&ASKAは1989年に無期限の活動休止期間へ入り、ASKAは単身ロンドンへ渡りChageはMULTI MAXとしての活動を始めました。

先行きが見えないチャゲアスの活動に解散説もささやかれていた中でファンは『SOME DAY』、「いつか」の歌詞に希望を見出していたのです。

そして戻って来たCHAGE&ASKAがステージで見せたサプライズは、本来女性ボーカルの淺井ひろみが唄い出すパートをASKAが担うというものでした。チャゲアスはさらに人気を爆発させることとなり、2018年に至るまで解散ということにはなっていません。

38位:LONDON POWER TOWN

とにかく明るい『LONDON POWER TOWN』

とにかく明るい1曲

『LONDON POWER TOWN』は、1987年5月21日にリリースされたアルバムである『Mr.ASIA』に収録されている楽曲です。

 

当時のCHAGE&ASKAは少し前から飛鳥涼が作曲にシンセサイザーを取り入れるなど、懐かしいフォーク調のサウンドから過渡期に入りつつありました。

 

そのような中で1986年、チャゲアスはフジテレビが企画した音楽番組である『世界紅白歌合戦』へ「日本代表」として招聘されます。

会場となったロンドンでCHAGE&ASKAはロッド・スチュワートやペットショップボーイズら、世界のビッグネームと共演を果たすことになりました。そこで刺激を受けたことから、世界という枠組みを意識しての創作活動も模索されていくことになります。大晦日に生放送された「世界紅白」の後、ロンドンでの年越しを目の当たりにしたASKAの体験から『LONDON POWER TOWN』は誕生しました。

希望とパワー

チャゲアスには珍しいタイプの『LONDON POWER TOWN』

チャゲアスには珍しいタイプの曲?

『LONDON POWER TOWN』は曲調だけでなく、飛鳥涼の歌詞からもロンドンという街のにぎやかさや陽気さが伝わってきます。

CHAGE&ASKAには重いメッセージが込められている楽曲も多いのですが、『LONDON POWER TOWN』は肩の力を抜いて純粋に歌の世界を楽しむことができますからある意味で貴重な楽曲であるのかもしれません。そういったこともあってかライブで披露される際には二人が楽しそうですし、人気曲ランキングに選出されることも納得でしょう。

37位:蛍

昭和や大正を彷彿とさせる『蛍』

時は昭和か大正か

1991年に『SAY YES』で人気者となったCHAGE&ASKAは1993年に『YAH YAH YAH』でさらなる人気を博する中、アルバムを制作しました。

 

完成した『RED HILL』は人気ランキングに入る名曲が多く名盤との呼び声高い中、異彩を放つ1曲が『蛍』です。

4ビートのリズムには気だるさとジャジーな雰囲気が感じられ、冒頭がレコードのノイズである点も相まって昭和から大正といった古き時代へタイムスリップしたかのような印象を受けます。Chageによるこの『蛍』、次のオリジナルアルバムである『Code Name.1 Brother Sun』に収録された『紫陽花と向日葵』といった楽曲は一般受けこそしにくいもののファンの人気ランキングでは上位の常連です。

蛍に投影された恋

儚く切ない情景を描く『蛍』

儚く切ない情景

蛍は短い生命の中で自分自身を精一杯輝かせることから、その美しい輝きは「命の光」とも言われます。

 

Chageはそういった蛍の存在に、悲しい恋を重ねました。

懐かしい印象をもって感じられるメロディーに乗せて、叶わない恋の儚く切ない情景が描かれています。抒情的に綴られる恋模様も、自由恋愛があり得なかった時代を想起させるでしょう。

36位:ゼロの向こうのGOOD LUCK

光と闇?ミステリアスな『ゼロの向こうのGOOD LUCK』

光と闇?ミステリアスなナンバー

『ゼロの向こうのGOOD LUCK』は、デビュー10周年のタイミングで活動を休止したCHAGE&ASKAがロンドンでのレコーディングを経て1990年にリリースしたアルバムである『SEE YA』の収録曲です。

シンセサイザーの音色を前面へ押し出したデジタルロックサウンドは、2018年現在となっては懐かしいを通り越してむしろ逆に新鮮に感じられるかもしれません。楽曲が制作されたタイミングはオリコンなどの人気ランキングでチャゲアスが常連となるよりも少し前であり、いわゆる「売れ線」とは一線を画したナンバーでもありますがCHAGE&ASKAには往々にしてこのような楽曲があるのです。

飛鳥涼独特のセンスが迸る作詞

『ゼロの向こうのGOOD LUCK』は読解難易度レベル最上級の歌詞?

読解難易度レベル最上級?

『ゼロの向こうのGOOD LUCK』の歌詞は、飛鳥涼の作詞センスが「全開」になったものであると言うことができるでしょう。

言葉選びからセンテンスの解釈まで、ファンの間でもその読解は非常に難しいのです。結局「謎」で片付けられているところもあるのですが、それでもダークな世界観は十分すぎるほどに伝わりそれが「危ない魅力」にもなっています。

CHAGE&ASKA人気曲ランキング35位~26位

35位:Mr.Jの悲劇は岩より重い

コミカルさに風刺も交えた『Mr.Jの悲劇は岩より重い』

コミカルさと風刺と

『Mr.Jの悲劇は岩より重い』は、1993年8月20日に発売されたシングルである『Sons and Daughters~それより僕が伝えたいのは』のカップリング曲として発表されました。

 

表題曲が壮大なメッセージ性を持ち「チャゲアスならでは」というバラード曲であったこともあり対照的にコミカルでアップテンポ、軽快な楽曲の存在が際立つところもあります。

想像に違わずライブ映えするナンバーですがCHAGE&ASKAのツアーでは2018年現在、「史上最大の作戦THE LONGEST TOUR1993-1994」において披露されたのみです。しかしながらステージ上では二人がこれもまたコミカルなダンスを見せ、ストーリー性を持って『僕はこの瞳で嘘をつく』へと続く流れが名シーンとしてパフォーマンスの人気ランキングでも今なお高い人気を誇っています。

年齢を重ねて実感される歌詞

軽薄な男性像が浮かび上がる『Mr.Jの悲劇は岩より重い』

男性は浅はかな存在?

Chageが紡ぐ歌詞は二人の男女の出会いからスタートし、恋の盛り上がりから話はとんとん拍子に進み結婚へと至ります。

 

男性はそこが幸せの頂点であると考えていたのですが、女性はその先の実生活もしっかり見据えていたのでした。

 

Chageは結婚が本当に恋愛のハッピーエンドであるのか、決して結婚を否定するものではないながらも疑問を投げかけたかったと言います。

ラブラブだったはずの奥さんが変わってしまったのかそれとも「本性」だったのか、男性には知る由もありません。「Mr.J」は「Japanese」、つまり日本人男性のイメージを投影した人物像であるとも考えられます。

ついには過去に交際していたであろう女性たちに思いを馳せ、もっぱら現実逃避をしています。とは言え、現実に何かしらの行動を起こすことができるわけではありません。

楽曲の発表当時に若者世代だったCHAGE&ASKAファンからも、年月を経て数々の恋愛や結婚を経験する中で歌詞の意味が実感されてきたという声が少なくありません。人気曲ランキングの中では、時を経るにつれて少しずつランキングを上昇しているところがあります。

34位:黄昏を待たずに

甘く懐かしく青春を感じさせる『黄昏を待たずに』

甘く懐かしい青春ソング

『黄昏を待たずに』は、1986年5月21日にリリースされたシングル曲です。

 

この年初にはあまりランキングに言及することのない飛鳥涼が珍しくベストテンに3曲を入れるという強気の発言をしていて、前作である『モーニングムーン』から3ヶ月のインターバルで世に出ることとなりました。

全編は甘く懐かしい青春ソングという色合いであり、人気ランキングでのアクションとしてはオリコンの週間ランキングで最高17位という結果でした。一般から『モーニングムーン』ほどの人気を得るには至りませんでしたが、ファンの間では決してひけをとらない人気曲です。一時期にはライブアレンジとして『LOVE SONG』のフレーズを交えてのパフォーマンスが披露され、これも人気を博しました。

80年代理想の恋愛風景?

ドライブデートのワンシーンを切り取った『黄昏を待たずに』

ドライブデートのワンシーン

飛鳥涼が『黄昏を待たずに』で描いた情景は1980年代、理想の恋愛風景であったと言うことができるでしょう。

 

主人公の青年は思いを寄せる女性とドライブデートへ出かけ、PVでも飛鳥涼が自ら車を走らせていました。

青年は女性へ告白するタイミングを測っていて、おそらくそれが黄昏時だったのでしょう。ですが隣に座る女性の魅力を改めて目の当たりにした青年は気持ちが高まり、黄昏を待つことなく愛を告げてしまうのです。ヒートアップする青年の気持ちは、疾走感のあるサウンドを通じて聴き手へ沁み入ってきます。

33位:CATCH&RELEASE

大人の駆け引きを唄った『CATCH&RELEASE』

大人の駆け引き

『CATCH&RELEASE』は、1991年10月10日にリリースされたアルバムである『TREE』に収録されている楽曲です。

 

釣り用語である「キャッチアンドリリース」を恋愛に置き換え、軽快なテンポによって大人の駆け引きを唄っています。

Chageの作曲による楽曲の中では、人気ランキングの上位にランキングされることが少なくありません。ソロライブにおいて多く披露されているナンバーでもあり、おすすめの名曲として挙げる声もよく聞かれます。

言葉遊びの妙

『CATCH&RELEASE』でも主導権は「魚」?

主導権は「魚」?

『CATCH&RELEASE』の歌詞は随所が韻を踏んだものとなっていて、おしゃれな言葉遊びの上に恋愛模様が成り立っています。

 

男性が友達の女性という「魚」を釣ろうとしているようで、男性主導のアクションが起こされているようでありながらどこか本当の主導権は女性にあるようなところもあるのです。

私の愛したあの人は今アフリカにいるらしいOh
キリンや象に囲まれてとてもシアワセみたいだってOh
確かにあなたは昔のboy friend

だからと言って電話かけないで
だからと言って遊びにこないで
だからと言って抱きしめないで
だからと言ってkissまでしないでね

釣っているようで釣られている男性の姿は実は滑稽にも見えますが、これは聴き手もなかなかに人生経験を重ねなければわからないところがあるでしょう。そういった部分も、人気曲ランキングで長らくおすすめの名曲であるとされている所以であるのかもしれません。

32位:世界にMerry X'mas

やさしいクリスマスソング『世界にMerry X'mas』

やさしいクリスマスソング

『世界にMerry X'mas』は1992年のアルバムである『GUYS』に収録されたクリスマスソングであり、2018年現在までクリスマスシーズンには耳にされることが多い名曲として認知されています。

 

これ以前、CHAGE&ASKAは1986年にクリスマスソングのミニ・アルバムとして『Snow Mail』をリリースしていたのですが完全限定版だったこともあり楽曲がそこまで一般へ浸透してはいませんでした。

 

ですが『世界にMerry X'mas』はクリスマスソングの人気ランキングで常連曲となり、ランキングの様相を見るにつけてもスタンダードとして人気は定着していると言うことができるでしょう。

当時のランキングなどで人気が高かったクリスマスソングは大部分が恋人たちをテーマにしていましたが、『世界にMerry X'mas』はゆったりとした曲調で懐かしい雰囲気もある名曲でありタイトルが示すようにメッセージソングでもあります。1993年にシングル『You are free』がリリースされた際にはかの服部隆之によるアレンジのオーケストラバージョンが収録され、さらに雰囲気のある楽曲となりました。

飛鳥涼が願う世界の幸せ

飛鳥涼が願う『世界にMerry X'mas』

誰もが幸せなクリスマスを

当時、世界的には湾岸戦争が勃発するなど世の中はどこか不安に包まれながら日々を送っていました。

飛鳥涼の歌詞は、そんな世界の至るところにいる人々にも思いを馳せています。自分たちだけでなく、誰もが幸せに過ごすことのできるクリスマスをという願いには共感しかないでしょう。

レコーディングにおいて、最後のフレーズにはロンドンの子どもだちによるコーラスが一緒に収録されています。聴いているとまさに心が洗われていくようで、自然と邪念もなくなっていきますからおすすめです。

31位:Something There

全英語詞によるナンバー『Something There』

全英語詞によるナンバー

『Something There』は、CHAGE&ASKAにとってはじめて全英語詞によるシングルとして1995年5月10日にリリースされました。

 

2018年に至るまで、全編が英語というシングル作品はほかにありません。

 

前の年には『HEART』や『めぐり逢い』といったようにメジャーな曲調のシングル曲がヒットを記録していた中で雰囲気が大きく変わり、英語であったことからもリリースにあたっては心配する声がありました。

人気ランキングの動きではオリコンの週間ランキングで初登場2位を記録したものの、世間的にはミリオンセラーとなった前作の『めぐり逢い』ほどの人気曲とはなっていません。とは言え、ハリウッドにおいて制作された実写映画作品である『ストリートファイター』のエンディング・テーマとして起用されるという大きなニュースがあり、話題になりました。

孤独な男性の戦い

映画と対照的な「内面の戦い」を描いた『Something There』

映画と対照的な「内面の戦い」

『ストリートファイター』は、主人公の武道家が経験する戦いの物語です。

 

『Something There』で飛鳥涼は、社会や人間関係といったものからダメージを受ける主人公の「戦い」を綴っています。

ロックサウンドに乗せた英語詞はライブに映えるものの、オリジナルアレンジでは2018年までに「CONCERT TOUR'95~'96 SUPER BEST 3 MISSION IMPOSSIBLE」と同年の「ASIAN TOUR II MISSION IMPOSSIBLE」でだけ披露されています。セットリスト後半のスタートになるナンバーで、イントロが鳴り逆光に照らされせり上がるステージで静止する2人の姿は強烈なインパクトでした。

30位:HANG UP THE PHONE

心地良くブラスが響く『HANG UP THE PHONE』

心地良くブラスが響く

『HANG UP THE PHONE』は、1992年のアルバム『GUYS』に収録されている楽曲です。

 

CHAGE&ASKAのバラエティに富んだ楽曲が収められたアルバムの中で、軽快に跳ねるリズムとブラスセクションの響きが印象に残ります。

発表以来、2018年までツアーのセットリストに含まれる回数が非常に多かったライブの人気曲でもあります。事実、ステージで初披露された「SPECIAL EVENT 1993 GUYS~夢の番人~」からサポートメンバーにブラス隊が加わりサウンドには厚みが増すこととなりました。人気曲ランキングで突出して上位にランキングされるでもなく、かと言って外れることもなく実に渋い1曲であるとも言うことができるでしょう。

パフォーマンスを重ね円熟味が増す1曲

疲れ果てた男性の後悔が唄われる『HANG UP THE PHONE』

疲れ果てた男性の後悔

『HANG UP THE PHONE』の歌詞では軽やかなサウンドに反し、深夜に疲れ果てた男性の後悔が浮き彫りになります。

詞の世界観はどこか虚無感にも包まれているのですが、オリジナルの歌声とサウンドはそれを感じさせません。アジアのアーティストとしてはじめて1996年6月19年に出演した『MTVアンプラグド』では冒頭でよりアップテンポになったアレンジを披露し最後にも再度、今度はスローバージョンの『HANG UP THE PHONE II』として演奏されました。これが詞の雰囲気にマッチするとして、評価する声も少なくありません。

29位:no no darlin'

優しく深いラブソング

優しく深い『no no darlin'』

『no no darlin'』は1992年10月10日、CHAGE&ASKAにとって30枚目という区切りのシングルとしてリリースされました。
 

ピアノを中心としたサウンドが優しく、ラブソングではあるのですがシンプルに特定のカップルへスポットを当てているわけではありません。

ミュージックビデオには幼い二人から老夫婦までさまざまなカップルが登場していて、映像の人気も高くおすすめの名曲です。どこかに懐かしい雰囲気が漂う理由は、ASKAが曲名をつける際に太田裕美の懐かしいヒット曲である『木綿のハンカチーフ』から発想を得たことでしょうか。アルバム『GUYS』の先行シングルでしたが、オリコンランキングでは初登場2位にランキングされ一般にも知られる人気曲となりました。

振り返る愛と見返りを求めない愛

永遠のパートナーになるためのヒントがある?『no no darlin'』

永遠のパートナーになるためのヒント?

『no no darlin'』の歌詞は、目の前にいる相手が永遠のパートナーとなるためのヒントであるのかもしれません。

主人公の男性は何かしらの壁にぶつかると女性へ甘えるといった都合の良いところもあったのですが、女性はそれを拒むことなく愛情で包んできました。

Oh...いつかは幸せいくらでもあげるよ
言葉ならあふれてる君の胸にこぼすよ

no no darlin'(no no darlin')
言葉よりも(no no darlin')やさしいお花を(Oh Yeah...)
いつもふたりで(いつもふたりで)育てて行こうよ

男性はそういったことに罪悪感を覚えるところもあって女性を幸せにすると告げるのですが、女性が求めているものはそのような言葉ではありません。ふたりで育もうと願っているものは、愛情に満ちあふれた自分たちの時間であるのでしょう。楽曲のライブアレンジは意外にも思われるゴスペル風のものへと変化していったのですが、そのようなところにも普遍的な愛が込められているであろうことが垣間見られます。

28位:万里の河

はじめてのヒット曲『万里の河』

はじめてのヒット曲

『万里の河』はチャゲ&飛鳥にとって3枚目のシングルとして、1980年9月25日にリリースされました。

 

「チャゲアスならでは」の音楽を追求してきている二人ですが、この曲に関しては「例外」でもあります。

飛鳥涼はあえて当時、人気となっていたヒット曲ランキングを意識してインパクトにこだわりました。ただシングル曲として、レコード会社から難色を示されたというエピソードもあります。それでも「狙い」通りオリコンランキングで初のトップ10に入る人気曲となり、チャゲアスにとって最初のヒット曲となりました。人気音楽番組だった「ザ・ベストテン」でも、合計9週にわたりランキングに登場しています。

東洋を感じさせる切なさ

切ない恋の物語を描く『万里の河』

切ない恋の物語

『万里の河』のイメージは中国の長江であり、そのためか楽曲にはどこか東洋的な懐かしさが漂っています。

 

歌詞の主人公は女性であり、河の彼方へと遠く離れた恋人に思いを寄せ続ける心境が描かれました。

長江という河は大変に大きく、流れのその先まで見通すことができません。行く末が見えず苦しく揺れ動く恋心が、その流れに重ねられています。

女性ならではの長い髪に愛する気持ちを乗せて届けたいという表現は、飛鳥涼の感性が光るところでしょう。曲調も派手なものではないながら、アコースティックギターで唄い上げるスタイルも支持され2018年現在になってなお名曲としてファンならずとも記憶に残っている1曲となりました。改めて聴き直しても、古さは感じられずおすすめです。

27位:BELIEVE IT?

幻のワンナイトラブ?『BELIEVE IT?』

レアな共作曲

『BELIEVE IT?』は、1988年3月5日にリリースされCHAGE&ASKAにとって10作目のオリジナルアルバムとなった『RHAPSODY』に収録されています。

 

CHAGE&ASKAの楽曲群でChageが作曲、ASKAが作詞とメインボーカルを担当するナンバーはかなり少数です。

同様に制作された楽曲は、実に1982年の『愛すべきばかちんたちへ』以来となりました。ベースが押し出されたアップテンポな楽曲であり1980年代のライブでは披露される都度、さらにテンポがアップしていったのです。一転して「CONCERT TOUR'90~'91"SEE YA!!"」ではオリジナルのアレンジへ戻り、代わりにコミカルな振り付けが披露され映像でも人気の高い場面としておすすめされています。

ドキッとさせるストーリー

男の哀しい性が描かれる『BELIEVE IT?』

男の哀しい性?

『BELIEVE IT?』の歌詞は主人公である男性が有名女優と一夜を共にしたという内容であり、なかなかに生々しいながらもASKAはノンフィクションであると語っています。

冒頭部分の歌詞は「CONCERT TOUR'95~'96 SUPER BEST 3 MISSION IMPOSSIBLE」と「ASIAN TOUR II MISSION IMPOSSIBLE」で『Love Affair』が披露された際、間奏部分にラップ調で挿入されました。楽曲の演奏はありませんでしたが、名演とされるランキングでも人気が高いパフォーマンスとなっています。

Oh 悔やまれるじゃない
どんなだったか
悔やまれるじゃない
何も覚えちゃいない なんてこったい

交わした言葉よりも 想い出したいことがある
自分の手をながめても 何も覚えちゃいない

男性はお酒を飲んでいたため、女優と過ごした夜のことをまったく覚えていません。その心境はストレートながら、コミカルに唄われています。しかも男性はどのような会話をしたのかといったことよりも、自らの手でどのようなことをしたのかについて覚えていないことを後悔しているのです。これが男性の本音であるとすると、女性としてはたまったものではないかもしれません。

26位:BIG TREE

大ヒットアルバムのタイトルチューン『BIG TREE』

大ヒットアルバムのタイトル曲

『BIG TREE』は、1991年10月10日に発売されたアルバムである『TREE』のタイトル曲です。

 

『TREE』は2018年に至るまでCHAGE&ASKAにとって最多の売り上げを記録しているオリジナルアルバムであり、これからチャゲアスを聴こうという人へもおすすめの名盤です。

アルバムは『SAY YES』がオリコンランキングでヒットし、チャゲアスの人気も爆発した中でリリースされました。アルバムランキングでも発売初週でいきなり995,600枚を売り上げ、当然に1位を獲得しています。この数字は、当時の初動として歴代のランキング1位となりました。2週続けてCHAGE&ASKAがシングルランキング、アルバムランキングの双方で1位に輝き人気も不動のものとなります。

壮大なメッセージ

人間のゆるぎない『BIG TREE』

人間のゆるぎないもの

200万枚以上のセールスを記録している『TREE』がCHAGE&ASKAにとってランキングでも人気でも最高級のアルバムとなり、『BIG TREE』は一般にもよく知られるアルバム曲となりました。

 

その歌詞からはどのような逆境にもくじけることなく、意思を貫く根幹となる人間のゆるぎないものが「大きな木」として表現されているように読み取ることができるでしょう。

コンサートツアーで披露される際にはラストを飾るナンバーとして配置されることが多く、やはり歌詞に込められた深いメッセージが圧巻の歌唱力とともに届けられると聴く側の胸にも突き刺さるものがあります。一般的なラブソングといったカテゴリからは超越していて、不安が多い2018年という時代であるからこそ力強くおすすめの楽曲でもあるのです。

CHAGE&ASKA人気曲ランキング25位~16位

25位:天気予報の恋人

幻のシングル曲?『天気予報の恋人』

幻のシングル曲?

『天気予報の恋人』は1989年8月25日、CHAGE&ASKAにとって10回目のデビュー記念日にリリースされたアルバムである『PRIDE』に収録された楽曲です。

 

実はアルバムに先行してシングルを発売するにあたり、『LOVE SONG』とともに候補として挙げられていました。

最終的に、選ばれるに至らなかった「幻のシングル曲」でもあります。ですがアルバム内で人気曲となったことはもちろん、アルバム曲でありながら2018年まで「チャゲアス初心者」にもおすすめされる人気曲であり続けているのです。『THE STORY of BALLAD』や『Yin&Yang』、『CHAGE&ASKA VERY BEST ROLL OVER 20TH』といったベストアルバムに収録されていることも人気の証でしょう。

甘い中に見える切なさ

シンプルと見せて深い『天気予報の恋人』

シンプルと見せて深い歌詞

『天気予報の恋人』の歌詞では、ドライブをしている恋人たちのワンシーンが描かれています。

 

主人公となる男性は幸せの絶頂にあるのですが、幸せであるがゆえに美しい彼女がずっと自分の傍らにいてくれるのかどうかと不安になるのです。

冒頭のフレーズで主人公は「君の愛」を「天気予報くらい」に「信じて」いるのですが、その解釈は聴き手によってさまざまになるでしょう。天気予報がいつも当たらないと感じていれば不安にさいなまれることになりますし、当たるものであると思っていれば彼女は確かに自分を愛してくれているはずであると確信していることになります。

今の時代で冷静に指摘すれば「危険運転」となってしまうのですが、男性は片手運転をしていてもう片手は彼女が包み込んでいるということになるでしょう。それほどまでに仲睦まじいのですが、男性はそれで安心することができません。

みんなさらったはずなのに

誰のための君だろうと想う(いつだって)
ひとりじめ出来ても

どんな風に君を閉じ込めても(同じさ)
伝えたい言葉は一つの繰り返し

聴き手にも男性の不安は伝わってくるのですが、結局男性の心にある「一つ」の「伝えたい言葉」は明らかになりません。単に幸せすぎて不安になるという交際中の男女について唄っているのではなく、その歌詞は深く考えさせるものであるのです。飽きられることもなく人気曲ランキングの上位にランキングし続ける秘密は、このあたりにあるのかもしれません。

24位:if

ハーモニーで聴かせるミリオンセラー『if』

ハーモニーで聴かせるミリオンセラー

『if』は、1992年7月1日にリリースされたシングル曲です。

 

実は『SAY YES』以降、チャゲアスのシングルは『僕はこの瞳で嘘をつく』がアルバム『TREE』からのシングルカットで『WALK』と『LOVE SONG』はアルバム『スーパーベストII』がリリースされるにあたっての再リリースでした。

 

それであっても各シングルがオリコンランキングのベスト10をにぎわせ、メガヒットを記録しているところに当時のチャゲアスがどれだけ人気者であったかがうかがわれるでしょう。

 

そのような中で『if』は、完全オリジナルの新曲としては『SAY YES』からおよそ1年ぶりの楽曲となったのです。

本人出演のコマーシャルソングとしてもオンエアされた楽曲は、包み込むような優しさのハーモニーが魅力的なバラードとなりました。リリース前後には歌番組で一度しか披露されず、大々的なプロモーションもなかったにもかかわらずオリコンランキングで2週続けて1位に輝く人気曲となりました。ミリオンセラーとなり、2018年までチャゲアスのシングルセールスランキングではトップ5に入っています。

強い愛ゆえの決意

直接的ではなく詩的な『if』の表現

直接的ではなく詩的な表現

『if』は男性視点の楽曲であり、主人公である男性が愛する女性へ抱く強い気持ちと決意をASKAが綴っています。

 

ただ歌詞の中に「愛」や「恋」、「好き」といった直接的なワードは登場しません。

 

すべてASKAならではの詩的な表現で、男性の想いが伝えられているのです。

イントロなしでサビのメロディから始まる楽曲で、女性を包んで守っていきたいという男性の決意が最初から示されます。

恋人の女性は「if」の話として、自分がもし男性と知り合うこともなく別の男性を愛することになっていたならばどうするかと尋ねます。これは、ちょっとした意地悪な質問に過ぎないかもしれません。

ですが男性はストレートに、それでも現在と同じように女性を想うと断言しています。どのようなことがあっても、それは揺るぎないものであるという印象です。直接的な言葉を使うことなく男性の想いを届けるASKAの詞は、さすがと言うほかありません。

指輪を贈る行為を表現した一節は、ファンの間でも秀逸であるとして評価されています。これだけのフレーズが散りばめられながら、派手さがないためか楽曲がそこまで注目される機会はあまりありませんでした。ですが十分におすすめすることのできる楽曲であり、2018年というタイミングで耳にしても古さはまったく感じられないでしょう。

23位:あきらめのBlue Day

音源の入手困難な『あきらめのBlue Day』

音源の入手困難なナンバー

『あきらめのBlue Day』は、1988年2月5日にリリースされた懐かしいシングルナンバーである『恋人はワイン色』のカップリング曲として収録されました。

 

しかしながらアルバムには収録されず8cm盤だったシングルも廃盤となったため、CDで音源を入手することはきわめて困難になっています。

ただChageの作曲による楽曲の人気ランキングでは上位にランキングされることも多い人気曲であり、1988年から1990年にかけては毎年コンサートツアーのセットリストにもラインナップされていました。そのため『HISTORYI&II~10 years after~PRIDE~』、『CONCERT TOUR1990-1991"SEE YA!"』といった映像作品にパフォーマンスの様子が収められていてこれも人気があります。

最初に光GENJIが唄った?

『あきらめのBlue Day』誕生の秘話

楽曲誕生の秘話

実は当時一世を風靡していたアイドルグループである光GENJIの楽曲である『BAD BOY』には、『あきらめのBlue Day』と同じメロディーが使われています。

 

これは最初から双方のアーティストで楽曲を使用することが決まっていたものであり、詞だけが別のものになっているのです。

歌詞に登場する男性は、目当ての女性からまったく相手にされていません。どこか「やんちゃ」な雰囲気があり強がってはいるものの、結局はショックを隠しきることができていないのです。

ライブパフォーマンスではサビの歌詞に合わせて刻まれるステップが特徴的であり、これが人気となって定番曲になったのではないかとも考えられます。

22位:なぜに君は帰らない

『YAH YAH YAH』の影に隠れた『なぜに君は帰らない』

『YAH YAH YAH』の影に隠れて

『なぜに君は帰らない』は、1993年11月19日にシングルとしてリリースされた楽曲です。

 

すでに収録されていたアルバムである『RED HILL』がヒットしていた中でシングルカットされながら、オリコンランキングでは初登場4位にランキングされる人気曲となりました。

ASKAはいったん世に出した楽曲と類似する新曲は制作しないことを基本線としているのですが、この曲に関しては先立ってメガヒットを記録した人気曲である『YAH YAH YAH』を意識して作曲されました。ロック調の力強い曲調から受ける印象は確かに通じるところがあり、先に『YAH YAH YAH』が存在していたことから影に隠れる感もあるもののハイクオリティな楽曲であることは間違いありません。

壮大に切ない歌詞

別れに苦しむ男性を唄う『なぜに君は帰らない』

別れに苦しむ男性の姿

『なぜに君は帰らない』では、去っていった恋人に対して断ち切ることのできない男性の想いがひたすらに唄われています。

歌詞は冒頭の一節だけが英語になっていて、自分のもとから離れていった彼女を許すことはできないながら何者にも代え難い存在であるという苦悩が吐露されています。なおアルバムでは1曲目に収録されている『夜明けは沈黙のなかへ』から連続する構成となっていて、女性のことを想いながら夜を過ごした男性が朝を迎え『なぜに君は帰らない』へつながっていくストーリー性も聴きごたえがあるでしょう。

男性は前へ進むことができないまま、また苦しみの夜を過ごすことになります。その悲痛な叫びは、最後に待っているASKAのハイトーンに凝縮されていると言うことができるでしょう。非常にパワーのある楽曲であり、もっとも世に知られているCHAGE&ASKAの人気曲としてはなかなか挙げられないながらもおすすめです。

21位:HEART

脂が乗った15周年記念曲『HEART』

脂が乗った15周年

『HEART』は1994年8月3日、CHAGE&ASKA15周年のデビュー記念日を目前に控えてリリースされたシングルの表題曲です。

 

『NATURAL』、『On Your Mark』とともに「トリプルA面」の扱いとなっていて、これはチャゲアスにとって初の形態でした。

 

1991年に爆発した人気と勢いが継続する中、オリコンランキングでは初登場1位にランキングされています。

 

さらにはこのシングルで当時のシングル総売上が全アーティストの歴代1位となり、改めて人気が証明されるかたちにもなりました。

シングルに収録された3曲はすべて演奏時間が6分以上となる長尺であり、通して聴くと20分に迫り聴きごたえもあります。『HEART』は軽快なアップテンポナンバーで、いかにも15周年の幕開けといったイメージもあり「CONCERT TOUR'95~'96 SUPER BEST 3 MISSION IMPOSSIBLE」と「ASIAN TOUR II MISSION IMPOSSIBLE」でもオープニングを飾りました。

「僕ら」の代弁

生まれ変わる心を唄う『HEART』

生まれ変わる心

『HEART』はポップなメロディーである反面、歌詞では男性の苦悩が綴られています。

 

男性の心には、過去の恋愛による傷などが刻まれてきました。

ですがあらたな恋をし、また夢を抱くことによって心は再びまっさらなものとなります。

HEART Oh HEART騙せない
Oh HEART Oh HEART離れない

Ah汚れたなら恋や夢で洗い流せるらしい
HEART Oh HEART HEART Oh HEART

だけど結局僕らそういう事って僕ら
だけど結局僕らそういう事って僕ら
求めてるような感じてるような

過去を乗り越えて前へ進む心の葛藤は、誰にでもあるものです。それがASKAによって、「僕ら」という言葉で代弁されていると言うことができるでしょう。

20位:ベンチ

年齢とともに良さがわかってくる?『ベンチ』

年齢とともに良さがわかってくる?

『ベンチ』は1995年のアルバムである『Code Name.1 Brother Sun』に収録されている楽曲であり、Chageが作曲した作品の人気ランキングで上位にランキングされることも多い人気曲です。

 

歌唱についても、ほぼ全編にわたってChageがリードボーカルをとっています。

1990年代、人気が絶頂を迎えた当時のCHAGE&ASKAには若い世代のリスナーも激増しました。かと言って言ってみれば「ライトな層」へ迎合するようなことはなく、チャゲアスはあくまで自らのスタイルを崩さない創作活動を続けています。『ベンチ』もそのような楽曲のひとつであり、その主人公は戦中戦後という時代を生き抜いてきたおばあちゃんです。

おばあちゃんの想い

『ベンチ』での穏やかな追憶

穏やかな追憶

『ベンチ』に登場するおばあちゃんは、伴侶である「じいちゃん」に先立たれました。

 

毎日海が見える丘の上でベンチに座り、じいちゃんのことを想い出しています。

もう少しここで海を眺めてたい丘の上にある古ぼけたベンチにひとり
じいちゃん逢いに来たのさ

じいちゃんは、まだあどけなさが残る女性だったおばあちゃんに猛烈なアプローチをかけて結婚へ至ったのでした。それでありながら間もなく出征し、おばあちゃんはそれから3年をひとりで過ごすことになります。

そのようなことも含めて激動の人生だったわけですが、長い時間を経てすべてが良い思い出として昇華されているのです。

穏やかな時間の流れありがとうじいちゃん幸福だったよ
じいちゃんまた明日ね

現在のおばあちゃんは、ベンチに座って穏やかにじいちゃんを思い出す時間こそが満ち足りたものになっています。Chageがじいちゃんに呼びかける唄い方は「じいちゃ~ん」といった具合で、これもまたキュートであるとして人気です。

19位:On Your Mark

エンディング…でもこれから始まる?『On Your Mark』

エンディング…でもこれから始まる?

『On Your Mark』は1994年8月3日に『HEART』、『NATURAL』とともにシングル曲として世に送り出されました。

 

シングルでは『HEART』が1曲目に収録されているため、一般的な人気で比較すると劣っているところがあるかもしれません。

ですがファンの人気曲ランキングでは、常連となっている人気曲です。曲名は「位置について」の意味ながらシングル、アルバム『CODE NAME.2 SISTER MOON』のいずれでも収録順は最後でした。「CONCERT TOUR'95~'96 SUPER BEST 3 MISSION IMPOSSIBLE」や「ASIAN TOUR II MISSION IMPOSSIBLE」でもエンディング曲でしたが、逆にそこから続いていくという印象があります。

幻のジブリアニメ?

それぞれで解釈する『On Your Mark』

それぞれの解釈で

『On Your Mark』のPVについて、ASKAにはアニメーションを用いたいという希望がありました。

 

そのアイデアは、宮崎駿監督によるスタジオジブリ作品として形になります。

 

1995年7月15日、アニメーション映画の『耳をすませば』が公開された際に同時上映されると大変な人気を博しました。

 

長編化という話もありましたが実現せず、知る人ぞ知る「幻の作品」ともなっています。

宮崎駿監督とCHAGE&ASKAにはそれまで接点がなく、音楽性などに対する先入観もない状態でタイトルや歌詞の解釈は意図的に曲解されて映像化されました。何事にも山あり谷ありで順調に進み続けるということはなく、ピンチを迎えることはあります。ASKAの詞にはそれでも止まることなく、前へ向かうことによって夢に近づいていくというメッセージが込められていると言うことができるでしょう。

18位:嘘

埋もれがちな名曲『嘘』

埋もれがちな名曲

『嘘』はチャゲ&飛鳥のデビュー翌年、1981年2月25日に発売されたセカンドアルバムである『熱風』に収録されている楽曲です。

 

作曲したChageがしっとりと唄い上げるその曲調は、当時の時代を鑑みるとまさにフォークソング調であって別れの歌ともなっています。

オリジナルの時点で、すでに楽曲としての完成度は高いものでした。その後1989年にリリースされたアルバムである『PRIDE』に改めて別バージョンが収録され、Chageの澄んだ歌声はより洗練されたものになっています。欧米へ向けても発信された1996年の「MTV UNPLUGGED」においてもパフォーマンスしていて、そのあたりからも楽曲に対する思い入れのほどが伺われるでしょう。

映像が浮かぶ抒情性

静かに女性の映像が浮かぶ『嘘』

切ない女性が強がった「嘘」

『嘘』は「嘘」というタイトルでありながら、歌詞に「嘘」という言葉が一度も使われていません。

 

聴き手は歌詞が描く世界から、登場する女性の「嘘」を読み取っていくことになります。

 

歌詞は女性が別れた恋人から送られてきた手紙へ目を通すところからスタートし、歌の中で大きな動的展開があるわけではありません。

女性は悲しみの中、恋人へ向けて最後の手紙を書きます。あふれる想いに涙は止まらず、なかなか一通の手紙がまとまりません。

そして最後の追伸部分で、女性の切ない嘘が綴られるのです。

これほどまでに抒情的で静かな映像が浮かぶような名曲である『嘘』ですが、Chageがキャリアの初期に発表した楽曲群の中では『終章』が群を抜いた知名度を誇っています。熱心なファンでなければ楽曲の存在にも気づきにくいかもしれませんが、間違いなくおすすめの1曲です。

17位:モーニングムーン

イメージを変えたヒット曲『モーニングムーン』

イメージを変えたヒット曲

『モーニングムーン』は1986年2月5日、チャゲアスがレコード会社をポニーキャニオンへ移籍してから初のシングルとしてリリースされました。

 

1986年4月のアルバム『TURNING POINT』に収録すべく制作されていて、演奏時間が長かったことから間奏などを短くして発表されています。

オリコンランキングで最高11位にランキングされるなど当時、シングルでは久しぶりの人気曲となりました。それまでのチャゲ&飛鳥は『ひとり咲き』や『万里の河』などといった人気曲のイメージから「演歌フォーク」といった形容もなされていましたが、『モーニングムーン』のインパクトからその印象は一変します。アルバムバージョン、さらにはライブでさらに長尺となったアレンジも人気を博しました。

白む朝に浮かぶ月

激しい大人の恋を唄う『モーニングムーン』

激しい大人の恋

歌詞に登場する男性は、恋人の女性といったんは別れを迎えています。

 

それでもまたお互いに惹かれ合っているもののその気持ちが愛であるのか、また恋であるのかはわかっていません。

激しいサウンドも、男女の激情を想起させます。朝の空に月が浮かんでいる様子は、すなわち夜の終わりを意味するものです。夜のうちに再会した二人も、朝になって街が普段通りに動き出せばまた別れなければなりません。最後のサビを終え、アウトロには短い逢瀬の余韻が残るようでもあります。

16位:RED HILL

異彩を放つ1曲『RED HILL』

異彩を放つ1曲

『RED HILL』は、1993年10月10日に発売されたアルバムのタイトル曲です。

 

アルバムにドラマ主題歌から大人気となった『YAH YAH YAH』、2人が出演した缶コーヒーのCMソングとして話題となった『You are free』などのメジャーな楽曲が多く収録された中で『RED HILL』は異彩を放っています。

ASKAは前年の1992年、すでに作曲を終えていたもののレコーディングが難航し収録までには長い時間が要されました。その甲斐あってか完成した楽曲のクオリティは高く、スタッフの間でも人気が高くシングル曲の候補にもなったほどです。ただ演奏時間は7分以上になり、込められているメッセージもランキングをにぎわせる流行歌とは一線を画したものでした。

自身への警鐘?

赤い丘『RED HILL』の誘惑と危険

赤い丘の誘惑と危険

『YAH YAH YAH』が2曲目のダブルミリオンという人気曲になり、CHAGE&ASKAは『SAY YES』以来の人気を持続していました。

 

ですが、ASKAはその状態に対する「警告」を『RED HILL』で綴っています。

目の前に広がるものは、魅力的な赤い色をしていて登りやすそうな丘です。それは誘惑であり、しかしながら本当のチャンスであるのか危険な罠であるのかはわかりません。そして、具体的な解決策も頼るべきものも見出すことはできないのです。この警告はCHAGE&ASKAに限らず、実際には世の万人に当てはまるでしょう。楽曲の発表から時が経った現在、むしろ危機感をもって受け止められるのではないでしょうか。

CHAGE&ASKA人気曲ランキング15位~4位

15位:GUYS

疾走感十分のナンバー『GUYS』

疾走感十分のナンバー

『GUYS』は、1992年11月7日に発売されたアルバムのタイトル曲です。

 

シングルの候補にもなった楽曲であり本人出演のCM曲としてオンエアされる機会も多かったことから、オリコンランキング1位を記録したアルバムの中でも人気曲となりました。

アルバムの1曲目を飾るにふさわしく、疾走感十分のナンバーです。翌年の1993年春に開催された「SPECIAL EVENT 1993 GUYS~夢の番人~」でもオープニングナンバーとなり、二人がゴンドラに乗って空中から降りてくるという壮大な演出がありました。アウトロ部分ではアルバムのブックレットに記載されたASKAの散文詩が唄われていて、この部分も人気の高いパートとなっています。

「良い人」ではない「良い奴等」

優等生ではなくても『GUYS』

優等生ではなくても

『GUYS』の歌詞に登場する男性に、「良い人」と言われるような優等生的な部分は見られません。

男性は、一攫千金を夢見て手持ちの金銭はギャンブルへ投じています。一般的に見れば付き合いを避けるべきとされるような人物であるのですが、彼には彼なりの苦悩もあるのです。

心の中には孤独を抱え、幾度となく挫折を抱えながらまた走り続けていこうとしています。それは決してスマートな姿ではありませんが、小さくまとまることなく大きな夢を求める姿勢にはどこかあこがれる部分もあるでしょう。そのようなスタイルこそが、「GUYS」と呼ぶにふさわしいというわけです。

14位:鏡が映したふたりでも

珠玉のラブソング『鏡が映したふたりでも』

珠玉のラブソング

『鏡が映したふたりでも』は、2001年12月27日にリリースされたアルバムである『NOT AT ALL』に収録されています。

 

前年の2000年にはすでに本人出演のCMソングとしてオンエアされていて、優しいメロディーと歌詞が耳に残るということで人気曲になりました。

CHAGE and ASKAが人気者となってから10年が経過し、この時期になるとラブソングもより洗練されたものとなっています。オリコンランキングの最高位は10位にとどまりましたが楽曲の評価は高く、2004年にリリースされたバラードベストアルバムである『THE STORY of BALLAD II』にも収録されました。

等身大の愛を

無理に未来は考えないで『鏡が映したふたりでも』

無理に未来は考えない

『鏡が映したふたりでも』の歌詞に登場する男性は恋人と一度は別れたものの、再び恋人同士として時間を過ごすようになりました。

 

とは言っても、人と人との間になんらかのかたちで後に別れが訪れることは避けられません。

出会いがあれが必ず別れもあるもので、夫婦として生涯を共にしても死が二人を分かつことになります。ですが、男性はあえてそれを考えません。とにかく現在を大切にして、最愛の恋人を精一杯に愛することがすべてであるのです。それを示したフレーズは、非常に印象的なものとなっています。

「CONCERT TOUR 02-03 THE LIVE」では別れを唄った『終章』の後で本来の唄い出しではなくこの部分から披露されました。このフレーズは2004年の「CONCERT TOUR two-five」では『ripple ring~Reprise~』に組み込まれ、「CHAGE and ASKA Concert 2007 alive in live」では『SAY YES』の曲中にも取り入れられました。ASKAにとっても、思い入れの深い一節であるのです。

13位:モナリザの背中よりも

『モナリザの背中よりも』の「モナリザの背中」という比喩

「モナリザの背中」という比喩

『モナリザの背中よりも』は、1990年8月29日にリリースされたアルバムである『SEE YA』の収録曲です。

 

ロンドンでレコーディングされ、ポップなナンバーとして仕上がりました。

何と言ってもタイトルの「モナリザの背中」という比喩が秀逸であり、絵として描かれたモナリザの背中を目にすることは決してできません。愛する女性の背中をモナリザになぞらえ、それを目にしようと奮闘する男性の姿がコミカルに描かれた大人の歌です。1990年代前半のライブ後半では、ステージを盛り上げるナンバーとして人気の定番曲となりました。

男の欲望?

モナリザの背中よりも想いを遂げるために

想いを遂げるために

『モナリザの背中よりも』で主人公となっている男性は何とかして愛する女性の背中、素肌の背中を見ようと考えをめぐらせています。

言ってみれば男性ならではの欲望であるわけですが、ASKAによる詞には下世話な空気感がまったくありません。それでいて過剰にならない程度の耽美な甘さがあり、ライブではインカムマイクを装着しステージの端から端まで動き回りながら唄う二人の姿もファンを酔わせるものとなりました。イントロ部分ではボーカルを交替したり、『if』の唄い出しをかけ合わせたりといった「遊び」も披露しています。

12位:今日は…こんなに元気です

軽やかで感傷的な『今日は…こんなに元気です』

軽やかで感傷的で

『今日は…こんなに元気です』は、1992年10月10日に発売されたシングル『no no darlin'』のカップリング曲です。

 

1992年11月7日のアルバム『GUYS』、1994年8月25日のベストアルバム『Yin&Yang』に加えて2002年11月20日のセルフカバーアルバム『STAMP』にも収録されています。

ピアノの音色が優しく、メロディーは軽やかながらどこか感傷的な旋律が印象的です。Chageの脳裏には、作曲をしていた当時から渋谷のスクランブル交差点がイメージされていました。ファンを対象としたランキングでは評価の高い人気曲でしたが、ツアーのセットリストではリリースから10年後の「CONCERT TOUR 02-03 THE LIVE」においてはじめてセルフカバーバージョンで通して組み込まれています。

変化する景色

『今日は…こんなに元気です』で思い出される場面

思い出される場面

『今日は…こんなに元気です』の歌詞では、とある男性が変わらない日常を過ごしつつも別れた恋人との情景を回想しています。

 

間奏部では、ASKAが過去の自分たちについて思い起こすメッセージを恋人へ向けて語るメッセージが印象的です。

いつも二人で渡っていた交差点を歩くときも、男性は一人です。そこに、恋人の姿はありません。

そのとき男性は、改めて現実へ直面することになります。渋谷の風に吹かれながら大きく息を吸い、恋人とのことは思い出であり季節が移り変わっていくように自らも前へ進もうと前へ歩み始めていくのです。若い世代の淡い関係にも、複雑な事情を抱えた大人の恋にも思い出は刻まれます。単純に「失恋ソング」と呼ぶには安っぽさも感じられるほどで、おすすめの1曲です。

11位:Love Affair

人気ランキング常連のアルバム曲『Love Affair』

人気ランキング常連のアルバム曲

『Love Affair』は、1988年11月21日にリリースされたアルバムである『ENERGY』の収録曲です。

 

元々はASKAから清水宏次朗へ提供された楽曲であり、セルフカバーとしてアルバムに収録されました。

アルバムのタイトル通り収録曲にはエネルギッシュなナンバーが多くそろっていて、『Love Affair』も例外ではありません。楽曲の人気ランキング企画でも、ランキング上位の人気曲常連となってきました。1990年代初頭のステージまではさらにアップテンポになってパフォーマンスされることが多く、またアウトロなどの随所で見られる振り付けも人気を博しています。

バブルな空気感と高揚感

妖しい夜の『Love Affair』に高鳴る胸

妖しい夜に高鳴る胸

『Love Affair』の歌詞からは楽曲が発表された1980年代、バブル時代の空気感と高揚感が色濃く浮かんできます。

かなりの遊び人であろう主人公の男性はとある夜に魅力的な女性を見つけ、どうにかして朝まで二人で過ごしたいと行動を起こします。ハイテンポなリズムに乗せて進んでいくストーリーからは、高鳴る胸の鼓動が伝わってくるようです。妖しい夜の危険な恋であるのですが、それを軽やかに表現してしまうところにCHAGE&ASKAのすごさがあると言うこともできるでしょう。

10位:NとLの野球帽

盛り上がる楽曲『NとLの野球帽』

懐かしい雰囲気からライブの盛り上げナンバーに

『NとLの野球帽』は、1996年2月19日にCHAGE&ASKAのシングルとしてリリースされた『river』にカップリング曲として収録されました。

 

その後ライブのセットリストに含まれることが多くなり、人気が高い「盛り上げ曲」としておなじみのナンバーになっている名曲です。

『NとLの野球帽』の「野球帽」は「ベースボール・キャップ」と読みChageの作詞、作曲による楽曲です。耳にすると全編にわたり、どことなく懐かしい雰囲気が感じられるでしょう。それもそのはずで、「NとL」は、プロ野球チームである埼玉西武ライオンズの前身球団である「西鉄ライオンズ」を指しているのです。

Chageの少年時代に思いを馳せて

NとLの野球帽をかぶったChage

生まれていなくても懐かしい?

福岡で少年時代を過ごしていたChageにとって、西鉄ライオンズは身近な存在でした。

イントロ部分に挿入されている工場の機械音のような効果音は高度経済成長期を彷彿とさせ、サビの歌詞として唄われる「1969」をリアルタイムで生きていなかった世代にもその時代に思いを馳せてしまうところがあるでしょう。

9位:ロマンシングヤード

Chageによるシングル表題曲『ロマンシングヤード』

Chageによるシングル表題曲

『ロマンシングヤード』は1987年10月5日にシングルとしてリリースされた楽曲です。

 

以降2001年11月28日にリリースされた『夢の飛礫』まで、Chageの作曲によるシングル表題曲はありませんでした。

ロック色が前面に押し出されている楽曲であり、社会で懸命に日々を過ごす人々への応援歌といった印象があります。シングルセールス自体はオリコンランキングの最高位で22位にとどまりましたが、名曲であることは疑いありません。1990年代中盤までは、ライブの終盤を盛り上げる人気の定番曲として多く披露されていました。

挑む気持ちを忘れなかれ

甘え癒されることはまだ『ロマンシングヤード』の先

甘え癒されることはまだ先

歌詞で描かれるサラリーマンの男性は、日々通勤電車に揺られながら自分を襲う自己嫌悪感にさいなまれています。

ですが愛や夢をつかみ取るためには、甘え癒されているようではいけません。毎日を平凡な繰り返しにするのではなく、日々に挑むような気持ちを忘れることなく前へ進んでいかなければならないのです。ライブでよりパワフルに届いてくるメッセージに勇気づけられたファンが多いことは、言う間でもありません。

8位:SAY YES

チャゲアスをスターダムに押し上げた1曲『SAY YES』

チャゲアスをスターダムに押し上げた1曲

『SAY YES』は、CHAGE&ASKAが1991年7月24日にリリースしたシングル曲です。

 

オリコンランキングではデビューから13年を前に初の1位を獲得し、実に平成以降最長となる13週にわたり連続で1位となりました。

 

売り上げも300万枚に迫り、チャゲアス最大のヒット曲となっています。

『SAY YES』から「チャゲアス人気」が爆発したことは、間違いありません。フジテレビでテレビドラマ『101回目のプロポーズ』を制作するにあたり主題歌としてオファーされたものであり、ドラマの人気と相まり当時のヒットは社会現象とも言うべきものとなりました。当初ドラマにはアンハッピーな結末が用意されていたものの、『SAY YES』の歌詞に合わせるかたちで内容が改められたという逸話もあります。

絶対的に強い愛

決して傲慢ではない『SAY YES』

決して傲慢ではなく

『SAY YES』の歌詞は男性から女性へ向けた愛のメッセージであり、非常に強い意思が込められています。

「SAY YES」を直訳すると「「はい」と言え!」という命令形になること、相手が自分を愛していることについて断言するような表現などに対しては男性が自信家や傲慢であるなどといった声もありました。しかしながら、それだけの確信を持つことができるだけの強い愛情が二人の間にはあるのです。心で通じ合っていれば多少の自分勝手な言葉やふるまいさえも許容されるという解釈は、なかなか見られません。

7位:Mr.ASIA

『Mr.ASIA』は将来を予見した1曲?

将来を予見した1曲?

『Mr.ASIA』は、1987年5月21日にリリースされたアルバムのタイトル曲です。

 

1986年の年末にロンドンを訪れ「世界紅白歌合戦」へ出演した経験に触発されたところが大きく、大変に勢いがある楽曲となっています。

CHAGE&ASKAは1990年代、日本での人気を足がかりにアジア各地へも活動の場を広げています。『Mr.ASIA』は、チャゲアスの将来を予見した楽曲であると言うことができるかもしれません。「史上最大の作戦THE LONGEST TOUR1993-1994」をベースとした初の海外ツアー「ASIAN TOUR 1994」でセットリストが再考された際に追加楽曲となるなど、ステージでもより大きな意味を持つようになりました。

緊張感と力強さ

『Mr.ASIA』には隠された遊び心も

隠された遊び心も

ASKAによる『Mr.ASIA』の歌詞からは、「世界紅白」へ出演した際の緊張感や力強いパフォーマンスの様子も伝わってくるようです。

STAR LIGHT駆けぬけて渦巻くハート・ビート
STAR LIGHT囲まれていきなりオーバー・ドライヴ

We are the Mr.ASIA

実は楽曲の発表が光GENJIへの楽曲提供をしていた時期と重なっていることから、サビの歌詞には光GENJIのデビュー曲である「STAR LIGHT」のワードが使われているといった「遊び心」も隠されています。そしてサビの最後に見せるASKAのロングトーンは、「圧巻」の一言でしか言い表すことができません。伝説級の「おすすめパフォーマンス」として、ファンの間でも語り継がれています。

6位:終章(エピローグ)

Chageの原点『終章(エピローグ)』

Chageの原点

『終章(エピローグ)』は、1980年4月25日に発売されたチャゲ&飛鳥のデビューアルバムである『風舞』に収録された楽曲です。

 

Chageはデビュー前、個人として1978年に「ポプコン」へ出場する以前に『終章(エピローグ)』を作曲していて大会で披露する候補曲にもなっていました。

まだ10代だったChageの才能が生み出した美しい『終章(エピローグ)』のメロディラインには圧倒されるばかりであり、その人気を不動のものとしてからも楽曲は進化を続けています。Chageが原点となったこの曲を大切にしていることは言う間でもなく1989年のアルバム『PRIDE』ではリメイク、2002年のアルバム『STAMP』ではセルフカバーされて収録されました。

別れの様式美

繊細な女心を綴った『終章(エピローグ)』

繊細な女心

『終章(エピローグ)』の歌詞は、Chageと学生時代の友人だった田北憲次が手がけました。

 

歌詞も含め、10代の若者が作り上げた作品であることには驚きしかありません。

綴られている内容は、繊細な女心です。主人公の女性は恋人との別れに直面しますが、普通に涙して終わるような別れにはしたくないと「様式美」にこだわります。ただ映画や小説などといった芸術作品であるかのように鏡に口紅で「エピローグ」と書こうとするものの、やはり涙があふれ文字にすることはできないのでした。

5位:僕はこの瞳で嘘をつく

「真逆」の魅力を見せつけた楽曲『僕はこの瞳で嘘をつく』

「真逆」の魅力を見せつけた楽曲

『僕はこの瞳で嘘をつく』は1991年11月21日にリリースされたシングル曲であり、発売済みのアルバム『TREE』からシングルカットされました。

 

タイミングとしてはアルバムのリリースから1ヶ月あまりであったにもかかわらず、オリコンランキングには初登場1位となっています。

シングルは80万枚以上の売り上げを記録し、『SAY YES』からの人気が一過性のものではないと裏付けました。一方で楽曲自体は『SAY YES』と「真逆」であり、激しいビートのサウンドとASKAのシャウトが強烈なインパクトを残すものとなっています。ライブでは間奏部分でASKAが片手倒立を披露し、サビで二人が並んでスピーカーに足をかけて唄うシーンも長きにわたる定番のパフォーマンスとなりました。

身勝手な優しさ?

『僕はこの瞳で嘘をつく』嘘は見透かされているのかもしれない

嘘は見透かされているのかもしれない

『僕はこの瞳で嘘をつく』の歌詞は、恋人がいながら別の女性とも関係を持ってしまった男性の葛藤を描いています。

別の女性に気持ちが揺らいではしまったものの、男性の中で恋人が大切な存在であることに変わりはありません。そのため、恋人の前ではなんとか女性の影が見えないようにふるまおうとします。しかしながらやはり、恋人も何かしら感じるものがあるのです。

どれだけ恋人から疑いのまなざしを向けられても、男性は真実を明かすわけにはいきません。ですから誠実な愛を示すべく、男性は恋人の瞳をまっすぐに見つめます。

ですがその瞳こそが、嘘であるのです。平たく言ってしまえば「浮気を隠し通そうとする男の身勝手」ということになりますが、ASKAは恋人が傷つかないようにという気持ちの強さで男性の優しさを表現したとも語っています。

4位:YAH YAH YAH

二度目のメガヒット『YAH YAH YAH』

二度目のメガヒット

『YAH YAH YAH』は1993年3月3日にリリースされたシングル曲であり、CHAGE&ASKAにとって二度目のメガヒットを記録した人気曲でもあります。

 

売り上げは240万枚を突破していて、『SAY YES』に続いて「ダブルミリオン」を達成することとなりました。

 

同一アーティストがふたつの作品で200万枚以上の売り上げを記録した前例は当時なく、チャゲアスの実力のみならず人気も改めて示す作品となっています。

 

オリコンランキングでは週間1位の獲得こそ2週にとどまりましたが、1993年に初の年間1位を記録しました。

爽快感にあふれる『YAH YAH YAH』は、閉塞的な空気が流れていた世間へ広く浸透します。サビで二人が拳を振り上げて唄う様子も印象的であり、カラオケ人気も相まって至るところで同じように唄う人の姿も多く見られました。もちろんライブでも、長く定番曲となっています。特に1990年代前半のツアーでは、終盤に『僕はこの瞳で嘘をつく』から『YAH YAH YAH』へ続く流れが「最強」とも評されました。

力強く突き進もう

『YAH YAH YAH』の斬新なサビ

斬新なサビ

『YAH YAH YAH』のサビに、歌詞はありません。

まさに「YAH YAH YAH」と連呼しているだけであるのですが、それが逆に斬新でインパクトを残すのです。また歌詞に「殴る」という言葉が用いられていることについて、過激ではないかといった声もありました。ですが、それだけの強い意思をもって力強く突き進もうとする姿勢こそが必要であるというメッセージはしっかり伝わってきます。

CHAGE&ASKA人気曲ランキング3位~1位

3位:LOVE SONG

遅れて知られた名曲『LOVE SONG』

遅れて知られた名曲

『LOVE SONG』は、1989年6月21日にリリースされたシングル曲です。

 

『SAY YES』で人気に火がついたCHAGE&ASKAが1992年3月25日にベストアルバムとして『SUPER BEST II』をリリースした際には、同時に改めてシングルとしてリリースされました。

最初のリリースではオリコンランキングの順位が最高で20位にとどまっていましたが、チャゲアス人気の中で再発売された際には初登場1位に輝いています。3年前にリリースされていた楽曲であること、ベストアルバムから既発曲をシングル化したことを鑑みれば異例の1位獲得であると言うことができるでしょう。ファンの間では当初から名曲との呼び声が高く、世間も遅れてその存在を知ることになりました。

普遍のメッセージ

流行とは違っても『LOVE SONG』

流行とは違っても

『LOVE SONG』が発売された1989年当時、音楽業界ではバンドサウンドがブームを迎えていました。

 

そのような中にあってASKAは『LOVE SONG』の歌詞に、流行と関係なく自分たちらしい音楽を発信し続けていきたいというメッセージを込めています。

 

男性が愛する女性への想いを表現しているようなフレーズが続いてはいますが、この「女性」は「CHAGE&ASKAの音楽を愛する人たち」に置き換えられることが少なくありません。

聴いた風な流行にまぎれて
僕の歌がやせつづけている
安い玩具みたいで君に悪い

自らの音が広く聴き手へ届いていかない状況は、いまだその存在を知るに至っていない聴き手にとって「機会の損失」でもあるでしょう。そういったことが起こり得る世情に対して、歌詞にはちょっとした愚痴のようなものも感じられます。

抱き合う度にほら-secret river side-
欲張りになって行く-We can't go back-
君が想うよりも僕は君が好き

誰かを想うとき、人はその相手から想われているのかどうかについて不安になるものです。そこで自分が想定しているよりも相手が自分のことを強く想っていることがわかれば、安心感がありますしあたたかみも感じられるでしょう。まさに『LOVE SONG』には、そういった想いが凝縮されています。

広く届けられた歌声

聴き手それぞれの解釈がある『LOVE SONG』

聴き手それぞれの解釈

チャゲアスブームが到来していた中で、『LOVE SONG』はそれまでその音楽に触れる機会がなかった世代の元へも届けられることになりました。

当然ながら、世代によって楽曲の解釈はさまざまなものになります。ですが、耳にした側に強烈な印象を刻んだことは間違いありません。

多くの人にとって心の中に残る歌となったことで、『LOVE SONG』は時代を超える名曲となった感もあります。そのメッセージが伝われば、曲のスタイルは問われません。

1989年に人気音楽番組の『夜のヒットスタジオ』でメドレーを披露した際には『黄昏を待たずに』の歌詞とクロスオーバーし、翌年のツアーでもその演出が取り入れられました。1990年代のライブではワンコーラスがスローテンポにアレンジされ『SAY YES』や『no no darlin'』、『On Your Mark』へと続くことでもメッセージ性が持たされています。

2位:WALK

あまりにシングル向きではないシングル曲『WALK』

あまりにシングル向きではないシングル曲

『WALK』は、1989年3月8日にリリースされたシングル曲です。

 

その後、1992年3月25日にベストアルバムの『SUPER BEST II』がリリースされるタイミングで再発売されています。

 

なおこの際、同時に再発売された『LOVE SONG』はジャケットやカップリング曲を変更しています。

 

それに対して『WALK』に関しては、アーティスト表記がオリジナル当時の「CHAGE&ASUKA C and A」から「CHAGE AND ASKA」へ改められただけでした。

若者を中心にバンドブームの真っただ中となっていた当時、静かなバラードで演奏時間が6分超にもなる楽曲をシングルとする選択は流行と真逆でした。ですが1989年にはオリコン週間ランキングで最高20位だったところ、再発売の際には初登場3位となっています。このタイミングについてASKAはすべてが追い風だったと語っていて、二人の音楽に対する関心が高まっていたことで『WALK』も脚光を浴びたのです。

ラブソングの体裁をとったメッセージソング?

『WALK』の歌詞を深読みする余地

歌詞を深読みする余地

『WALK』の歌詞に登場する主人公の男性には閉塞感が漂い、人生の中で不確かな歩みにもがいているような心境です。

 

ですが弱さを見せつつも、愛する女性を守り歩んでいこうという強い意思は持っています。

また『WALK』がチャゲアスのデビュー10周年に制作された楽曲であるということもあり、その歌詞にはファンへ向けたメッセージも含まれているという見方があります。閉塞感に襲われている状況はCHAGE&ASKA自身のものであり、「君」こそがファンであるという解釈です。

歩みは続く

変わらないWALK

変わらないWALK

2000年代後半にChageとASKAはそれぞれソロ活動期間へ入り、2009年のソロツアーをASKAは「ASKA CONCERT TOUR 2009 WALK」と銘打ちました。

コンサート本編において『WALK』は披露されませんでしたが、チャゲアスとしてのデビューから30年を迎えたASKAにとって『WALK』が変わらず重要な楽曲であったことはうかがわれます。ファンにとっても、気持ちは同じでしょう。

2018年現在、CHAGE and ASKAに活動の見通しは立っていません。ですがどれだけ先行きが不透明であっても、止まることなくその歩みは進み続けているのです。

楽曲がより広く浸透していく中では、あらたに音楽の道を志す世代にも影響を及ぼすようになりました。一般のファンだけでなく、CHAGE&ASKAの楽曲を聴いてきたアーティストは少なくありません。

1位:PRIDE

名実ともに不動のナンバーワン『PRIDE』

名実ともに不動のナンバーワン

『PRIDE』は、1989年8月25日にリリースされたアルバムのタイトル曲です。

 

キャリアの中では前半期に制作された楽曲ですが、ファンを対象とした人気曲ランキングではずっと不動のナンバーワンとなっています。

CHAGE&ASKAにはブームの中で迎えた15周年や新世紀を前にした20周年、アルバムリリースがない中でのコンサートツアーが盛況になった25周年というようにさまざまな節目がありました。ですが、まことしやかに解散説がささやかれていた1989年の10周年にもっともドラマチックであったような印象もあります。それを印象づける楽曲こそが、『PRIDE』であるのです。

すべてが失われたようでも

傷つきながらも守るべきもの『PRIDE』

傷つきながらも守るべきもの

『PRIDE』の歌詞には、傷ついたとある男性が登場します。

 

恋人との別れという痛手を受け、男性は自宅へと戻って来ました。

恋人を失い、心身ともに男性は疲れ果てています。しかしながらそこへ、窓から光が差し込んでくるのです。太陽の光は、誰に対しても平等に降り注ぎます。

光りの糸はレースの向こうに
誰かの影を運んで来たよ

やさしい気持ちで目を細めたとき
手を差しのべるマリアが見えた

そして光の中に癒しと希望を見出した男性は、もう一度歩き出そうとするのです。その胸には、決して譲ることのできないプライドが宿っています。

本当に単なる失恋ソングであれば、『PRIDE』がここまで強くファンの心をとらえることにはならないでしょう。深くチャゲアスを知る人は楽曲が発表された当時の状況を振り返り、主人公とCHAGE&ASKAを重ねています。事実と異なる解散の噂に傷つきつつも確たる信念を胸に前へ進んで行く姿が、歌声にも説得力を持たせているのです。

「応援歌」としての側面

多くの人を勇気づける1曲『PRIDE』

多くの人を勇気づける1曲

『PRIDE』は発表から5年後の1994年になって映画の挿入歌として起用され、より多くの人から知られることとなりました。

人は誰しも、何かしらのかたちで挫折を経験するものです。それを経てもなお歩を進めていくというメッセージは、多くの人を勇気づけるものになっています。

また楽曲自体の美しいメロディーや構成も、よく耳に残るものです。特にピアノで始まるイントロは一瞬で聴き手を惹きつけ、ライブではイントロが流れると同時に拍手が起こることも恒例となっています。

『PRIDE』のミュージックビデオでは、ラストでしばし二人がそれぞれに活動していくことが示されました。次に二人がそろってファンの前に姿を見せた「CONCERT TOUR1990-1991"SEE YA!"」ではオープニングムービーの中で再びMVの映像が使われ、そこから「続き」が始まったことを印象づけるものとなっています。

来年デビュー40周年!ファン待望の復活は可能か?

悲劇!飛鳥涼(ASKA)の覚せい剤使用による二度の逮捕

『週刊文春』が報じたASKAの衝撃

『週刊文春』の衝撃

2013年、『週刊文春』においてASKAが覚せい剤を使用しているという衝撃的な内容が報じられました。

 

本人はインタビューに応じ覚せい剤ではなく安息香酸ナトリウムカフェイン、「アンナカ」と呼ばれる薬だったとしています。

この段階では事実がすべて報道の通りということにはなりませんでしたが世を騒がせることになった状況、その社会的な責任というところから事務所ではASKAの活動自粛を決定します。この年のはじめには4年ぶりにCHAGE and ASKAとしてライブを開催し、活動も再開させる旨の発表もなされていたのですが結果的には中止されることとなりました。

ASKA逮捕の一報

逮捕の一報

そして2014年5月17日、ASKAは覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕されます。

それからしばらくは容疑を否認していたものの、後にASKAは容疑について認める供述を始め起訴へと至りました。結果的に懲役3年、執行猶予4年という有罪判決が下されています。ただこの逮捕と起訴により、事務所との契約も解消されました。

ASKA二度目の逮捕

二度目の逮捕

2016年になり、ASKAは新作となるソロアルバムの制作をスタートさせました。

 

その完成を目前とした2016年11月27日には、アルバムの収録曲についてYouTubeで先行公開されることも明らかにされます。

しかしながら奇しくもその翌日、ASKAは覚せい剤取締法違反の容疑で再び逮捕されたのでした。ただこの逮捕容疑に対してASKAは容疑を否認し続け、その裏付けとなる尿の鑑定に関しても本人の尿であるという立証へ至らなかったのです。嫌疑不十分ということで起訴されることはなく、そのまま釈放ということになっています。

釈放から数日後にYouTubeで新曲として公開された『FUKUOKA』のミュージックビデオは、わずか2日で再生回数が70万回に達することとなりました。本来の活動とは違ったところで注目を集めてきたASKAですが、やはり今後の音楽活動に対する期待が高かったことも間違いはないでしょう。

CHAGEインタビューでASKAのこと話さず

盟友ゆえ・Chageの苦悩

盟友ゆえの苦悩

学生時代から苦楽を共にしてきた「盟友」であるASKAの逮捕が、Chageに大きなショックを与えたであろうことは疑いもありません。

逮捕を受けて発表されたコメントでは大変に残念な事態であるとしていて、突然のことであるために頭を整理することができないとの内容からは苦悩ぶりもうかがわれます。折しも2014年にASKAが逮捕されたタイミングでChageはファンミーティングイベントを開催していて、事件を受けて集まった報道陣の前で謝罪するという事態にもなりました。

Chage繰り返してのお詫び

繰り返してのお詫び

ASKA二度目の逮捕を受けては、何をおいてもまずファンを落胆させている事態についてのお詫びがありました。

 

また現時点では何を考えることもできず、長い時間をかけてこれからのことを考えていくほかないともコメントされています。

精力的な活動を続けているChageはさまざまなイベントなどにも登場していて、インタビューを受ける機会が少なくありません。当然ながら関連して報道陣による取材が行われ、その場でChageはやはりASKAに関する話題を振られることになります。しかしながら2018年まで、ASKAとの今後について具体的な話は聞かれていません。

CHAGE&ASKAの扉は閉ざされていない?

扉は閉ざされてはいない?

ASKAが逮捕されてからCDの販売や音源の配信が中止されたことによって、巷からはCHAGE and ASKAの音楽へあらたに触れるチャンスが失われました。

 

Chageもライブを開催するにあたり、「チャゲアス時代」の楽曲群をセットリストから除外しています。

 

ですがChageにとってそれは本心ではなく、2015年以降は多くCHAGE and ASKAとしての人気曲もステージで披露するようになりました。

アーティストは必ずしもすべてを言葉にするのではなく、音楽に乗せてメッセージを発信することも多々あります。Chageもチャゲアスとしての活動がありその延長線上に現在のソロ活動があるということは語っていて、原点となる二人での活動があり得ないということはないでしょう。

デビュー40周年を前にしたChage

デビュー40周年を前に

CHAGE and ASKAがデビュー40周年を迎える2019年を目前にして、2018年にChageはソロデビュー20周年を迎えました。

 

年齢的にも還暦という節目を迎えていますが、衰えはまったく感じられずパワフルな姿を見せています。

 

2018年5月16日には、ソロ20周年を記念したベストアルバムとして、『音道』がリリースされました。

それとともに「Chage Live Tour 2018◇CRIMSON◇」が開催されキャリア初期の名曲『終章(エピローグ)』やMULTI MAXのライブを盛り上げた『Windy Road』、ソロデビュー曲である『トウキョータワー』などChageの活動でターニングポイントとなってきた数々のナンバーが披露されました。2018年12月には、「Chage Christmas PARTY 2018」も開催されます。

ASKAの活動は本格化

活動は本格化

一方のASKAも、2018年には2枚のベストアルバムをリリースしています。

 

3月20日の『We are the Fellows』はファン投票の結果を反映させたものであり、10月17日の『Made in ASKA』は本人の選曲によるものです。

2018年11月5日からは5年ぶりの全国ツアーとして、オーケストラとのコラボレーションによる「ASKA PREMIUM SYMPHONIC CONCERT 2018-THE PRIDE-」をスタートさせました。2019年にも、「ASKA CONCERT TOUR 2019Made in ASKA-40年のありったけ-」の開催が決まっています。ただ2019年のスケジュールも決まってきているため、チャゲアスとしての再始動はまだ先になるのかもしれません。

CHAGE&ASKA人気曲ランキングTOP45のまとめ

CHAGE&ASKAの名曲は色褪せない

名曲は色褪せない

1979年にデビューしたCHAGE&ASKAにはそれから10年ほど、コンサートでの動員がアルバムのセールスを上回るといった状態が続いていました。

 

必ずしもセールスの面で、順当な評価が得られていなかったと言うこともできるでしょう。

だからこそ、シングルとしてメガヒットを記録した楽曲に限らずランキングでまとめることが難しいほど多くの人気曲があるのです。何があっても、優れた音楽作品そのものが否定されることはありません。再び諸々のタイミングが整い、二人で動き出してほしいところです。

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