韓国料理の15の特徴!食事の楽しみ方や知っておきたい食文化の知識ランキング
日本のお隣、韓国。気候が似ていることもあり、料理が似ている部分もあります。例えば日本と韓国の主食は米、食事には汁物や野菜がふんだんに使われるなどがあります。しかし食文化や食品が似ていると言っても違いはあります。韓国では発酵食品や調味料に特徴が。韓国料理は宮廷料理を受け継いでいるとも言われています。今回は韓国料理の知識や特徴を知って食事の楽しみ方を知るランキングをご紹介します。韓国料理の特徴ランキング、どんなのもがあるのでしょうか。
目次
韓国料理の特徴&知識ランキングTOP15!
現在でも人気の韓国料理・チーズタッカルビ。その次となる流行りの韓国グルメは韓国のホットスナックである韓国式ホットドッグです。チーズドッグとも呼ばれ、SNSやYou Tubeなどで画像・動画が数多くアップされています。
動画では自宅でも手軽に作れるチーズドッグの作り方が配信されています。韓国式ホットドッグはチーズドッグやハットグ、アリランホットドッグなどと呼ばれています。このように日本ではたくさんの韓国料理が受け入れられています。普段から美味しく食べている韓国料理、特徴や知識を得て食事の楽しみ方の幅を広げるのもおすすめです。
日本と米や調味料も違う!?発酵食品中心の食文化や食事の楽しみ方を紹介!
同じ米という食文化を持つ日本と韓国。実は似ているようで異なるものも多くなります。日本と韓国では米や調味料、食事のマナーなど違う部分がいくつかあります。韓国料理や韓国で食事する際の特徴や知識を知っているだけで食事の楽しみ方も変わります。
韓国料理の代表とも言えるキムチを含め韓国の食事は辛いものと思っていませんか?実は昔の韓国料理は辛くなかったそうです。韓国料理と聞くと宮廷料理を思い浮かべる人も。韓国の重要無形文化財である宮廷料理はむしろ塩辛さや辛さを避けた食事だったそうです。このように韓国の料理や食事などの知識を知ると韓国料理だけでなく韓国という国自体の楽しみ方も広がります。
韓国料理の特徴や食事の知識など、韓国の食文化について調べランキングにしてみました。発酵食品や調味料、米などに関する食文化の違いから古くから伝わる食事の楽しみ方をランキング形式でご紹介します。比較的知っていると役に立つ、食事の楽しみ方が広がる特徴ランキングはどんなものがあるのでしょうか。
韓国料理の特徴&知識ランキング15位~7位
15位:韓国料理の主食は米
韓国料理の特徴&知識ランキング15位は食文化の中でも重要な主食・米です。韓国料理は比較的辛い食事が多いので米をよく食べるそうです。日本人の米離れも関係して韓国は世界一の米好きとまで言われていました。米を炊いたご飯は韓国料理の基本となります。しかし近年韓国でも日本同様に米離れが起きているのも事実です。
稲作が盛んな韓国・米は韓国国産
韓国料理の特徴&知識ランキング15位となった韓国の主食・米。米といえば日本の主食ですが、韓国でも同様に米を主食に食べる食文化があります。韓国で使用される米の主流は韓国国産がほとんどです。韓国の米も日本と同じく粘り気があり炊くことに適しています。米を主食にしていることで日本と食文化が似ている、と感じることも多々あります。
米と共に主食となる雑穀
地域によっては雑穀が主食になることも
米が主食の韓国ですが、地域によっては雑穀類がメインになっていたこともあります。穀物を主食とした食文化もある韓国では現在も米以外の小麦や蕎麦などの麺類が食事に出ることもあります。
韓国では白米だけでなく赤米など複数の穀物を炊き合わせた雑穀米を食べる食文化もあります。食事を重要視している韓国では美容を保つために米や玄米、大豆などの穀物を使った手軽な朝食・ミスカルが重宝されています。韓国料理の特徴や知っておきたい知識としてはそれほど重要性がないので韓国料理の特徴&知識ランキング15位となりました。
14位:季節に合わせた食文化・節日料理
韓国料理の特徴&知識ランキング14位は季節毎の食文化・節日料理です。節日とは季節の変わり目、節目にあたり、気候などの変化に合わせて人体の気を調節するための料理になります。日本では節句というワードで馴染みがあります。
日本では正月や節分、ひな祭りなど季節ごとにさまざまな行事があり、それに合わせた料理を食べる食文化があります。韓国も日本同様に行事に合わせたチョルシク(節食)という特別料理を食べる食文化が生きています。特に韓国では旧暦に基づいて行事を行い、季節の変化に伴い四季に合わせた料理をいただきます。
韓国の伝統行事・節日と特別料理
節日料理の知識を得る
韓国の節日料理の知識を得ることで韓国料理の楽しみ方も広がります。韓国の正月に食べるトックを新年に食べることは1年間の無病長寿を願います。
正月のトックは白い丸餅で、白は年が明けたことを表し、丸は太陽を表しています。
韓国料理の特徴&知識ランキング14位となる節日料理。日本の節句と似ているので馴染みやすい食文化でもあります。代表的なものとしてソルラル(旧正月)やテボルム(小正月)、サンジンナル(上巳)、ハンシッ(寒食)、チョパリル(初八日)、タノ(端午)、チルソッ(七夕)、トンジ(冬至)などがあります。
日本と同じ節日(節句)でも内容が異なることもある
日本では端午の節句になると鯉のぼりや鎧兜などの鎧人形を飾って男の子の成長を祝い、健康を願うものです。しかし韓国では男の子だけでなく老若男女すべての人がメインとなる行事になっています。女性は菖蒲の根でかんざしを作ったり菖蒲を煮出した水で髪を洗ったりします。
韓国の伝統茶・五味茶は体温を下げる効果があり、夏にピッタリの飲み物です。このように韓国料理には節日に合わせた食事をすることもあり、旅行で訪れた時期によっては特別な料理を食べることもできます。もちろん他の節日に合わせて韓国に訪れることでいつもと違った食事や雰囲気などの楽しみ方もあります。特別な日を楽しむには節日を知るのがおすすめなので韓国料理の特徴&知識ランキング14位となりました。
13位:韓国グルメの楽しみ方・サム文化
韓国料理の特徴&知識ランキング13位は韓国料理でお馴染みのサム文化です。韓国料理を食べるときに葉物野菜でさまざまな具材を包んで食べるスタイルがあります。それをサム、包むという意味の食べ方です。
「サム」スタイルの楽しみ方
サム文化は食材を包む食べ方を指すスタイルなので、生の葉物野菜以外にもさまざま食品を使います。サム料理ではサムジャンと呼ばれる味噌が添えられていることが多く、食材を葉物野菜などを一口サイズに包んでサムジャンを付けて食べることもあります。
サム文化は現在日本でも浸透している食文化であり、韓国では高麗時代から受け継がれていると言われる歴史ある食文化です。サム文化が受け継がれたおかげで、韓国では自然と野菜を摂取する量が多くなっています。サム文化の発祥時にはご飯と辛味噌を包んだシンプルなものだったそうですが、いつしか肉や魚などを包むようになり現在のスタイルに収まりました。
サム料理はアレンジできる楽しみ方がある
具材や調味料でアレンジ可能
好みの具材や調味料を包むサム料理。自分流にアレンジ可能でいろいろな楽しみ方ができます。
包むための野菜はサンチュがメジャーですが、他にもレタスやキャベツなどバラエティに富んでいます。
韓国に行くとスーパーにはさまざまな種類の包み野菜が並んでいるので、包む具材だけでなく野菜の楽しみ方も色々です。
肉や魚、調味料などを包み野菜でくるんで食べるサム文化。これによって野菜を多く摂取できるのでお腹がいっぱいになってもかなりヘルシーです。韓国料理をたくさん食べるならサム文化の知識を知っておくとさらに韓国料理の楽しみ方が増えます。サム文化は韓国料理の特徴、基本といえる食文化です。すでに日本でも浸透した食文化なので韓国料理の特徴&知識ランキング13位となりました。
12位:庶民の味方・外食産業
韓国料理の特徴&知識ランキング12位は庶民の味方である屋台、韓国の外食産業についてです。韓国料理の楽しみ方のひとつに食べ歩きがあります。韓国には多くの食品屋台が並ぶ場所があります。これは庶民の生活に強く根付いた外食産業でもあります。日本でいうところの居酒屋のようなものです。
軽食からおやつまで気軽に楽しめる
韓国料理の特徴&知識ランキング12位ちなった韓国の屋台にはおやつ感覚で気軽に楽しむノジョム(露天)とお酒などを飲みながらじっくり楽しむポジャンマチャ(布張馬車)の2種類があります。ノジョムでは立ち食いやテイクアウトがメインで軽食からB級グルメ、ホットクなどのおやつがあります。
立ち食いやテイクアウトが多いノジョム、しかしポジャンマチャは基本的に椅子とテーブルが用意されている屋台です。提供される食品のほとんどが韓国ならではの料理なので観光客にもおすすめできます。韓国の宮廷料理ではなく、庶民派B級グルメや韓国庶民の雰囲気を味わうなら屋台はぴったりです。
季節や流行りによって異なるメニュー
屋台、特にノジョムではホットクやトッポギなど韓国定番の味を楽しむこともできますが、そのときの流行りや季節ものを味わうのもおすすめです。屋台はおもに繁華街や駅前など人通りの多い場所に出店され、営業時間はお昼から夕方がメインとなっています。早朝や夜遅くまで営業している屋台もあります。韓国の「普通」を味わうなら韓国料理の特徴&知識ランキング12位となる外食産業の特徴を知るのもおすすめです。
11位:唐辛子や薬味野菜をたくさん使う
韓国料理の特徴&知識ランキング11位は料理に唐辛子や薬味野菜をたくさん使うことです。韓国料理を見ると全体的に赤い印象があります。それが料理や調味料として用いられる唐辛子です。唐辛子だけでなく、にんにくやネギ、生姜などの薬味野菜もたくさん使われているのが特徴的です。
食品に唐辛子や薬味野菜は寒さ対策?
メリットたくさんの唐辛子と薬味野菜
韓国料理に使われる調味料のひとつ、唐辛子と薬味野菜。この2つは食品を美味しくするだけでなくさまざまなメリットがあります。
唐辛子は元々寒さ対策のために使われた調味料だったそうです。辛いものは身体を温める効果があります。
韓国料理の特徴&知識ランキング11位の唐辛子と薬味野菜。韓国の食品には唐辛子と薬味野菜がふんだんに使われている料理が多数あります。韓国は冬になると日本の東北ほどの寒さになるため、唐辛子料理で身体を温めるのです。韓国料理イコール辛い、というイメージは定着していますが、実は昔から唐辛子が使われていたわけではありません。
朝鮮王朝時代の食文化、宮廷料理。韓国旅行でこの宮廷料理を楽しみにする人も多いのではないでしょうか。そのときに唐辛子を使っていない、辛くない料理に驚くかもしれません。しかし宮廷料理は韓国に唐辛子が伝わる以前の料理なので昔の韓国料理を味わうことができます。
唐辛子を使わない白キムチ・ペッキムチは野菜を塩漬けにした発酵食品で辛味がなく、お子様でも食べることができるキムチです。辛いものが苦手な人にもおすすめできます。さらに韓国料理では唐辛子だけでなく、さまざまな薬味野菜も多用されます。特ににんにくは色々な料理に使われるため、韓国料理がスタミナ料理と言われる理由でもあります。他にも生姜は唐辛子同様身体を温めたり風邪予防にも効果的です。
血行促進効果のある薬味野菜
美容大国・韓国では唐辛子や薬味野菜は美に欠かせない調味料です。唐辛子やにんにく、ネギ、生姜などの薬味野菜は血行促進して身体を温める効果があり、発汗作用や血の巡りが良くなると言われています。
韓国料理の特徴&知識ランキング11位の唐辛子と薬味野菜をたくさん使う韓国料理、あまりにも定番過ぎて疑問を抱くこともありませんでした。しかし血行促進や冷え予防などその理由を知ればランキング入りも納得です。
10位:合わせ調味料の定番・ヤンニョム
韓国料理に広く使われる調味料・ヤンニョム
韓国料理の合わせ調味料として定番なのがヤンニョムです。韓国風唐揚げ・ヤンニョムチキンは日本でもポピュラーな唐揚げです。
そもそも「ヤンニョム」とはどういったものなのでしょうか。
韓国料理の特徴&知識ランキング10位は合わせ調味料・ヤンニョムです。韓国では唐辛子や薬味野菜同様に使われているポピュラーな調味料となっています。ヤンニョムはキムチ作りに使われるだけでなく、色々な料理のの決め手として利用されています。
韓国の家庭料理に欠かせない調味料・ヤンニョム
薬味や調味料を合わせたヤンニョム
韓国の家庭料理に欠かせない調味料のひとつ・ヤンニョム。ヤンニョムはさまざまな薬味と調味料を合わせて作られた合わせ調味料です。
ヤンニョムは食べる人の好みに合わせて配合するので家庭によって味が変わります。
ヤンニョムは味の決め手になるだけでなく、肉料理などの下味として使われたり、白いご飯と一緒に食べても美味しくいただけます。ヤンニョムとは合わせ調味料のことで、すべて同じ分量・材料で作るものではありません。基本的な材料は生姜やネギ、にんにく、唐辛子、コチュジャン、テンジャン、胡麻、砂糖など数種類の薬味と調味料を混ぜ合わせます。梨などの果物が使われているものもあります。
時短料理としてもおすすめのヤンニョム
味付けの基本となる合わせ調味料・ヤンニョムは作り置きもできます。冷凍保存が可能なのでおおめに作って小分けに保存するのもおすすめ。ヤンニョムの作り方も数多くあるので好みのヤンニョムを作って料理に活かすこともできます。
ヤンニョムがあれば白菜や大根など好みの野菜で自家製キムチを作ることもできます。材料さえ揃えば混ぜるだけなので簡単です。キムチだけでなく唐揚げの下味に使えばヤンニョムチキンのできあがりです。複雑そうな発酵食品・キムチ、ヤンニョムがあればすぐに作れます。韓国料理の特徴&知識ランキング10位は特に料理好きの人におすすめの合わせ調味料・ヤンニョムでした。
9位:常備菜・ミッパンチャン
韓国料理の特徴&知識ランキング9位は常備菜として定番のミッパンチャンです。お店ではメイン料理の前に出される前菜のような存在。韓国で注文していないのに出される小鉢がこのミッパンチャンなのです。基本的にはミッパンチャンはおかわり自由で無料のところが多いそうです。
長期保存ができる常備菜がメイン
ミッパンチャンの調理方法は色々
常備菜として韓国料理の定番・ミッパンチャン。長期保存ができるものがほとんどで、調理法も多岐に渡ります。
ミッパンチャンには漬物や炒めもの、焼き物、煮物、和え物、塩辛とさまざまな調理法のものがあります。たくさんのミッパンチャンを作り置きすることで食卓に多くの料理が並びます。
韓国の家庭料理はメインとなるスープ料理などを毎日作り、サブとして常備菜のミッパンチャンを並べることが多いそうです。品数の多い韓国料理の手助けとなる常備菜・ミッパンチャン。作り置きできるので普段の食事に便利なミッパンチャンのレシピも多数あります。
品数の多さは宮廷料理の影響
ミッパンチャンは数の多さが特徴ですが、これは宮廷料理から派生したものが影響しているようです。韓国の宮廷料理といえば韓流ドラマ好きには馴染みのある韓国料理。テーブルにたくさんの常備菜が並べられた食事はおもてなしの心でもあります。さらに季節の食品を使うので、特にキムチが並ぶことが多くなっています。キムチは季節の野菜を使って作るのでさまざまな種類のキムチで季節感を味わいます。
食べきれないほど並ぶミッパンチャン
食べきれないほどミッパンチャンを並べるのが韓国の食文化。昔から提供された料理があまるぐらいがいい、とされていました。
そのためミッパンチャンのように長期保存できる常備菜の食文化が受け継がれているのです。韓国では食事を残すことがマナー、とも言われています。
出された料理は完食、残さず食べることが美徳とされている日本ですが、韓国では逆に残すことがマナーとされています。お客様が満足するぐらい料理を出すことが韓国の食文化です。お店によってはお皿が空になるまで料理を入れられることもあります。韓国料理の特徴&知識ランキング9位は残してもOK、韓国の常備菜・ミッパンチャンでした。
8位:食器の持ち上げはマナー違反
韓国料理の特徴&知識ランキング8位は知っていると便利な食事のマナーです。韓国の食文化では食器を持ち上げて食べることはマナー違反になります。日本ではお茶碗などを持って食べることが行儀がいいとされますが、韓国ではマナー違反と言われることもあります。これは昔の韓国の食文化が関係しています。
昔の食器は金属製だった
このように昔からの食文化が関係して韓国では食事中は食器を持ち上げずに食べることがマナーとされています。持ち上げずに手を添えるぐらいは大丈夫ですが、持ち上げることはマナー違反になります。しかし近年ではこの習慣も変化を見せ、若い人などは持ち上げて食べることもあるそうです。
郷に入っては郷に従え
韓国に行って韓国で食事をするならその土地の食文化を大切に、従うべきです。郷に入っては郷に従え、ということです。食文化に限らず、その国のマナーを知ることでもっと楽しみ方が増えます。韓国料理の特徴&知識ランキング8位となったのは韓国旅行に行くなら知っておきたい知識のひとつ、食事のマナーでした。
7位:食事は箸とスプーンで
韓国料理の特徴&知識ランキング7位は食事のときに使うお箸とスプーンです。韓国料理のお店や韓国で食事をするときにスプーンと箸で食べることがあります。これは先程のランキング8位でもご紹介した食器の持ち上げがマナー違反ということに繋がっています。
韓国の食事マナーを覚えて箸とスプーンを使い分ける
韓国料理では汁物やご飯物はスプーンで、その他はお箸を使って食事します。簡単に説明するとお椀やどんぶりに入っているものはスプーンを、お皿に持っている料理はお箸を使って食べます。
そのため汁物やご飯などを食べるときはスプーンを使うのが常識になっています。日本と同じ米を食べる韓国ですが、食べ方には違いがあります。スープ系など汁が溢れそうなものが口を器に近づけて食べるそうです。また、箸とスプーン、両方を同時に使うことはマナー違反なので、食事のときは片方ずつ使います。
麺類はお箸で食べるイレギュラーな存在。そのなかでも冷麺はお箸で食べるだけでなく、お椀に口をつける、持ち上げることが良しとされている料理です。冷麺のスープをすする場合はお椀を持ち上げてもマナー違反にならないそうです。
お箸やスプーンがステンレス製なのは昔の名残
その昔、韓国の上流階級の人間は金属製のお箸やスプーンを使っていました。それに憧れた庶民がステンレス製の箸とスプーンを使うことで自分たちも上流階級になったような気分を味わっていたそうです。その名残によって韓国社会ではステンレス製のお箸やスプーンがポピュラーになっています。宮廷料理のほとんどで金属製の食器を使っているほどです。
金属製の箸やスプーン・毒殺防止?
韓国で金属製の箸やスプーンが使われていた理由は毒殺防止と言われています。
銀を使ったものは毒に含まれる成分と反応して変色するので、金属製の箸とスプーンを使うことで毒殺されることを防いでいたそうです。
その昔韓国では上流階級の人間、王や貴族を毒殺しようと企むこともあったそうです。万が一毒が盛られていてもすぐにわかるように宮廷料理には銀製のものを使っていたという説が有力のようです。これは韓国だけに限らず欧米の上流階級でも銀食器を使っていたと言われています。現在では毒殺などは皆無なので銀ではなくステンレス製のものが主流となっています。
韓国料理の特徴&知識ランキング6位~4位
6位:伝統的な配膳・飯床(パンサン)から発展した韓定食
韓国料理の特徴&知識ランキング6位は伝統料理のひとつ、韓定食です。韓定食といってもその種類はさまざまで、簡単に説明するとコース料理や御膳系のメニューのようなものになっています。韓定食(ハンジョンシク)は韓国の伝統的な配膳である飯床・パンサンを元にしたメニューです。
飯床(パンサン)は品数によって献立が変わる
韓定食の元となった飯床はご飯とスープもしくはチゲ、キムチに複数のおかずがセットになった献立です。日本でも馴染みのある一汁三菜は飯床の三楪飯床(サンチョプパンサン)にあたります。
値段も中身も幅が広い韓定食
幅広い内容の韓定食。代表として知られる宮廷料理は高級感のあるフルコース韓定食となっています。家庭的な料理を揃えたものは田舎韓定食、宮廷料理と田舎料理を混ぜて現代風にアレンジしたものが伝統韓定食となるそうです。料理や食材の内容だけでなく、値段も定食感覚のワンコインレベルから1万円以上などかなりの差があります。
韓国でコース料理を楽しむなら好みに合った韓定食がおすすめです。宮廷料理を望むなら高級感のある韓定食、宮廷料理まではいかないけれど宮廷料理と家庭料理の両方を楽しむいなら伝統韓定食がおすすめです。
韓国の重要無形文化財・宮廷料理
韓国の重要無形文化財であり高級韓定食である宮廷料理。宮廷料理は朝鮮王朝時代の王族の食膳である十二楪飯床(二汁十二菜)を指します。宮廷料理は600年以上の歴史を持ち、心身ともに優雅な気持ちにさせてくれる料理になっています。韓国料理を楽しむなら韓国料理の特徴&知識ランキング6位の韓定食の特徴を知っておくと便利です。もちろん気軽に楽しめる庶民派韓定食もおすすめです。
5位:山菜・海藻類・魚介類が多い韓国料理
韓国料理の特徴&知識ランキング5位は韓国料理は元々山菜や海藻・魚介類が多いことです。焼き肉やサムギョプサルなどのイメージが強い韓国料理ですが、以前は山菜や海藻・魚介類が多く食べられていたそうです。そのため一般家庭では肉よりも魚メインの料理がポピュラーでした。
山菜や海藻・魚介類の消費量が多い韓国
ナムルやキムチを見れば一目瞭然
韓国料理で山菜や海藻・魚介類が使われていることが韓国料理の代表であるナムルやキムチを見れば分かります。
ワラビやゼンマイ、タラの芽などはナムルにすることが多く、韓国のキムチは魚介塩辛を使った発酵食品です。
韓国は栽培された野草や山菜の消費量が多く、それだけさまざまな料理に使われています。また、海に囲まれた地理なので海藻や魚介類のメニューも豊富に揃っています。本場のキムチは魚介塩辛を材料に作られているので、韓国料理に魚介類は欠かせない食材なのです。
生のワタリガニをランキング10位でも紹介した合わせ調味料・ヤンニョムに漬けたケジャンなどもあります。カニやイカ・タコなどを使った料理も豊富に揃う韓国料理。ケジャンの他に韓国風刺し身のフェやガンギエイを発酵させた珍味もあります。
山菜を使った料理も豊富
韓国では四季折々、旬の食材を食べる食文化が根付いています。これによって山菜を好んで食べる韓国人も少なくありません。近年では山菜などを中心にした精進料理のお店も目立っています。日本で馴染みのある山菜から韓国ならではの山菜などたくさんあります。スーパーに足を運ぶとさまざまな種類の山菜が並んでいます。
4位:陰陽五行思想を取り入れた献立
韓国料理の特徴&知識ランキング4位は韓国料理は陰陽五行思想を取り入れ、バランスの良い献立にしていることです。これはランキング9位でもご紹介したミッパンチャンにもありましたが、韓国料理は品数が多いほうが良しとされています。このスタイルは韓国の食文化である五味五色五法にも繋がります。五味五色は韓国料理の基本として知っておくと良い知識です。
五味五色で健康的な食生活
昔の宮廷料理でも用いられていた陰陽五行思想を取り入れた五味五色。五味とは辛味・甘味・塩味・酸味・苦味の5つの味、五色は赤・青(緑)・白・黒・黄の5色を指します。さらに五法とは焼く・煮る・蒸す・炒める・生の5つの調理法です。韓国では食事に五味五色を取り入れることで健康的な食生活が送れると考えられてきました。
ひとつの料理で五味五色
韓国の食文化・五味五色は1日でバランス良くさまざまな食材を摂取できることを目的としています。複数のおかずを組み合わせて五味五色にすることもありますが、実はひとつの料理で五味五色が成り立つものもあります。
キムチの五色は白菜だけで青・黄・白を補っています。残りの3色は唐辛子の赤や塩辛などの黒となります。ビビンバはご飯に乗せる具材によって五味五色を表すことが可能です。他にもチャプチェやサムゲタンなどもひとつで五味五色を表す料理になっています。
宮廷料理・九節板(クジョルパン)の五色はそれぞれの具材を見れば分かります。五味はそれぞれの具材に付けられた味付けとタレで表しています。五味五色は韓国だけでなく日本の食文化にもあります。日本の場合は五味は甘味・酸味・塩味・苦味・旨味であり、韓国の五味とは若干異なります。
韓国料理の特徴&知識ランキング3位:スープ料理が多い
韓国料理の特徴&知識ランキング3位はスープ料理が多いことです。韓国では隣接する日本や中国に比べて圧倒的にスープ類の料理がたくさんあります。また、スープ類には煮込み料理はや鍋料理のようなものが含まれることもあります。
韓国のスープ類は4種類
韓国の食卓に欠かせないスープ
韓国の食卓に欠かせないメニューの一つ、スープ類。韓国のスープ類は4つに種類分けされています。
韓国のスープ類は日本でもよく食べられているので、特徴や知識を知ることで韓国料理がもっと楽しめます。
韓国料理の特徴&知識ランキング3位のスープ料理ですが、韓国料理にはサムゲタンやカムジャタン、ユッケジャン、スンドゥブチゲ、プゴクッなどさまざまな種類のスープがあります。このスープ類、大きく分けて「クク(クッ・グッ)」「タン」「チゲ」「ジョンゴル」の4種類の呼び名があります。
韓国では誕生日などの特別な日にわかめスープを食べる食文化があります。このわかめスープはミヨッククと呼ばれるスープです。「タン」もスープが多めで具材が少ない料理です。長時間煮込んだものや薬膳料理などがあります。タンのなかにはカムジャタンやポシンタンなどのような鍋料理も含まれます。
「チゲ鍋」は日本だけの表現
「チゲ」と「ジョンゴル」の区別は曖昧で、一般的にチゲは1人用、ジョンゴルは日本のようにみんなで食べるものを指します。チゲはタンよりも濃厚で野菜や豆腐、魚介類などを入れた料理です。日本ではチゲ鍋というメニューがありますが、これは日本だけの表記になります。「チゲ」は韓国語で鍋という意味なのでチゲ鍋を訳すと「鍋鍋」になってしまいます。
キムチを入れないチゲもあり、コチュジャンや塩辛味、すまし汁のようなチゲもあります。韓国では家庭的な料理として多用されます。スープをそのまま食べるだけでなく、ご飯を入れて食べることもあります。
韓国料理の特徴&知識ランキング2位:たくさんの発酵食品
韓国料理の特徴&知識ランキング2位の発酵食品。韓国では発酵食品が豊富でさまざまな料理に使われています。発酵食品の代表・キムチを作る材料には発酵食品である魚介塩辛が使われています。発酵食品を作るのにさらに発酵食品を使う、このように韓国料理では多くの発酵食品が重宝されています。
韓国の発酵食品には長い歴史がある
保存のための発酵食品
韓国では寒い冬を乗り切るために発酵食品が重宝されていました。韓国のキムチ作りでよく使われるアミの塩辛も発酵食品の代表的な食品です。
韓国の発酵食品の歴史は古く、先史時代まで遡るそうです。冷蔵庫がなかった時代に食料を保存するために生まれたのが発酵食品です。
韓国料理の特徴&知識ランキング2位は韓国の食文化である発酵食品です。韓国の寒い気候から食べ物が少なくなる冬に備え、保存食に適した発酵食品が発達したのです。特に韓国料理の味付けに欠かせない大豆発酵食品は基礎調味料として良く使われています。
大豆発酵食品には複数の種類がある
韓国料理の基礎調味料となる大豆発酵食品には複数の種類があります。
大豆発酵食品は主に唐辛子を加えた味噌・コチュジャンやカンジャン、テンジャン、チョングッチャンなどがあります。
大豆発酵食品のような調味料だけでなく料理にも発酵食品は使われています。
コチュジャンなどのように発酵させた調味料で味付けするだけでなく、キムチや塩辛・チャンジャのように発酵食品をそのまま料理に使うこともあります。また、韓国の伝統飲料・シッケはもち米を発酵させて砂糖などを加えた発酵飲料です。日本の甘酒に似ている飲み物です。発酵飲料ではマッコリが有名ではないでしょうか。
発酵食品で身体の中からきれいになる
韓国料理で多く使われている発酵食品には美容や健康の手助けをしてくれる成分が揃っています。特に発酵食品の代表・キムチは血行促進や代謝アップ、疲労回復に最適とも言われています。さらにキムチには腸内環境を改善できる乳酸菌や脂肪燃焼効果のあるカプサイシンが含まれるので美肌効果があります。美肌になるには身体の中から改善することが大事です。
健康や美容にもおすすめの発酵食品・キムチ。しかし日本で食べているキムチは本場韓国のキムチとはちょっと異なります。韓国ではキムチを作るとき、欠かせない材料のひとつが発酵食品・魚介塩辛です。特にアミの塩辛はキムチ作り定番の食材で、魚介塩辛を入れることでさらに美味しさと栄養価が増すのです。魚介塩辛を入れることで乳酸菌が豊富になり、腸内環境を整えてくれます。
韓国料理の特徴&知識ランキング1位:薬食同源の考え
韓国料理の特徴&知識ランキング1位となるのは韓国の食文化は薬食同源であることです。薬食同源とは良い食べ物は良い薬となり良い身体を作るということです。食事をすることで自然治癒力を高め、バランス良く食べれば病気が予防できる、と考えられています。日本で使われている「医食同源」は「薬食同源」が元であり、日本で造語されたもので、同じ意味で使われています。
身体にいいものを美味しく食べる
日本でも人気の参鶏湯(サムゲタン)も薬食同源に基づいた料理になります。参鶏湯を食べる時期は夏。熱々のスープ料理を夏に食べるのは暑い時期に熱いものを食べて体調を整えるのです。参鶏湯に入っている食材も重要で、にんにくや高麗人参、ナツメなどは漢方にも使われ、滋養強壮効果があります。韓国では夏バテ防止に参鶏湯を食べる習慣があり、身体にいいものを美味しく食べることが薬食同源でもあります。
韓国料理を食べ続けて健康維持
世界五大健康食品・キムチ
韓国定番の食材・キムチは美味しいだけでなく美肌や健康にも良しとされている食べ物です。キムチは健康に優れた効果があるとして世界五大健康食品にも選ばれています。
世界五大健康食品は韓国のキムチ以外に日本の大豆、ギリシャのヨーグルト、スペインのオリーブオイル、インドのレンズ豆があります。
キムチはランキング2位の発酵食品でも記述したように色々な健康効果をもたらしてくれます。
コレステロール値低下や整腸作用、精神安定、高血圧低下、スタミナアップ、腎臓や肝臓を元気にするなどがあります。
韓国料理には薬食同源の考えが取り入れられています。普通の料理に漢方に用いられる食材を使っていることもあります。先程ご紹介したようにキムチやサムゲタンもそのひとつです。韓国料理の魅力は美味しいものを食べることで身体の内側から美しく、健康になれることです。
「宮廷料理」が楽しめるおすすめ有名店を紹介!
【石坡廊(ソッパラン)】
王朝貴族の別荘だった伝統家屋
韓国の伝統料理・宮廷料理を楽しむなら伝統家屋も同時に楽しめる石坡廊(ソッパラン)がおすすめです。
お店は王朝貴族の別荘だったもので、格式高い雰囲気の中で宮廷料理をいただくことができます。
国内外から多くの著名人も訪れるという石坡廊(ソッパラン)。高い評価を得るだけでなくミシュランガイド2018にも掲載されている有名店です。ソウル市鐘路区紫霞門路309にあり、地下鉄やタクシーなどを利用して行くことができます。
【韓彩堂(ハンチェダン)】
庭園が美しい宮廷料理専門店
美しい庭園と素晴らしい食事ができる宮廷料理専門店・韓彩堂(ハンチェダン)。韓国ドラマのロケ地になったり、有名俳優が訪れることでも有名です。
チョゴリ姿の店員さんが雰囲気を盛り上げてくれます。
京畿道河南市渼沙洞路38番地にある宮廷料理専門店。ソウルから離れているようにも思えますが、地図上ではそれほどではありません。優雅な雰囲気と上品な味わいの宮廷料理た楽しめます。
【三清閣(サムチョンガク)】
1997年に一般開放されてから、現在では食文化を含む韓国の伝統文化を楽しむための複合施設となっています。伝統的な味を守りつつアレンジされた宮廷料理が楽しめます。ソウル市城北区大使館路3にあり、無料のシャトルバスが運行されています。
韓国料理の特徴&知識ランキングTOP15のまとめ
一度は食べたことがある韓国料理。しかしその特徴や知識を知っている人はそれほど多くありません。隣国で日本と食文化が似ている部分もありますが、韓国ならではの食文化も色々あります。今回は日本でも馴染みのある韓国料理の特徴や知識をまとめてランキングにしてみました。ちょっと知っていると韓国料理がもっと楽しめます。
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